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狙われる日本の若手。福田師王トップチーム昇格、ボルシアMG強化責任者が語る経緯と今後「タレント養成部門にとっても名誉なこと」

福田師王:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

「プロチームのドレッシングルームに、彼専用のロッカーが用意されます」

 パリ・オリンピックを目指すU-23日本代表候補の一人であるFW福田師王が1月16日、所属するボルシア・メンヒェングラードバッハのセカンドチームからトップチームに昇格した。ボルシアMGの公式サイトでは、ニルス・シュマトケ・スポーツ・ダイレクター(SD)のインタビューを掲載。クラブの強化責任者は福田の昇格について、「まず今シーズン末まで、プロチームの一員になる。ドレッシングルームに彼専用のロッカーが用意されます」と語っている。

 19歳のルクセンブルク代表ウインガーであるイヴァンドロ・ボルジェス・サンチェスがボルシアMGと契約を更新するとともに1月、オランダ1部NECナイメヘンにレンタルされた。そこで福田がU-23のセカンドチームから昇格することになった。

 シュマトケSDはその理由を語る。

「即座に福田師王はプロチームの一員になります。最低限でもシーズン終了まではプロチームの正式メンバーとなり、チームのドレッシングルームには彼専用のロッカーも用意されます。

 師王はこの数週間と数か月、U-23(セカンドチーム)の試合でも、プロチームでのトレーニングでも、何度も何度もその実力を発揮してきました。そんな師王を私たちは常にチェックしていました。

 とはいえ選手数が過大にならないよう細心の注意も払っています。彼はプレシーズンのゴー・アヘッド・イーグルス戦に出場すると、すぐピッチに立って、良いプレーを見せ、すぐにゴールを決めました。

 私たちのこの道程において重要なのは、ユース・トレーニングセンターで何が起きているのか、才能ある選手がブンデスリーガのチームで使えるのかどうかを見極めること。師王にとって、これまでの功績に対するご褒美であり、私たちのタレント養成部門にとっては名誉なことであります。私たちが進みたい方向性を示してくれるものです」

 神村学園高校からJリーグを経由せず、昨冬、ボルシアMGのセカンドチーム入りを選んだ。舞台は4部のアマチュアリーグであり、それはそれで茨の道が待っていた。しかしドイツに渡って約1年、結果を残すことでトップチームに昇格。福田がプロとしてのキャリアの道を切り開いた。

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 シュマトケ氏の言葉からも分かるように、ドイツの名門クラブのスカウトは日本の高校生年代のタレントにも着目している。基本的にはヨーロッパなど海外で行われる年代別の代表チームによる国際大会や試合で活躍した選手がピックアップされている構図だが、今回の成功例により、福田に続く欧州に直行タレントは今後も増えそうだ。

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