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【東京V-横浜FM】GKポープがハンドでピンチ阻止。なぜ退場にならなかったのか?

横浜FMのポープ・ウィリアム。(C)SAKANOWA

そのあと山田楓喜が鮮やかな直接FK弾も、マリノス大逆転勝利。

[J1 1節]東京V 1-2 横浜FM/2024年2月25日14:00/国立競技場

 J1リーグ2024シーズンの開幕1節、東京ヴェルディ対横浜F・マリノスの一戦、試合開始早々2分に横浜FMのGKポープ・ウィリアムがハンドのファウルでピンチを阻止。VARの介入から木村博之主審がOFRでチェックした結果、判定どおりイエローカードのまま試合を再開させた。そのあと山田楓喜が鮮やかな直接フリーキックを叩き込んでみせた。ではなぜ、ポープにレッドカードは提示されなかったのか?

 ポープの木村勇大への後方からのチャージで、木村主審はイエローカードを出したと見られる。そこでVARが介入し、ポープがペナルティエリア外に出て左腕を出してハンドリングのファウルでこのピンチを阻止していると伝える。VTRで見ると、ポープが左腕を出して相手のチャンスを止めていることが分かる。これは決定機阻止であるDOGSO(ドグソ)ではないかと、VARは主審にOFRでのチェックを推奨した。

 競技規則には「退場となる反則」で、次のように規定されている。

ハンドの反則を行い、相手チームの得点または決定的な得点の機会を阻止する(自分のペナルティエリア内でゴールキーパーが手や腕でボールに触れた場合を除く)。

 また、GKはペナルティエリア外でボールを手や腕で扱うことについて、他のフィールドプレーヤーと同様に扱われることも明記されている。今回はポープのファウルがDOGSOにあたるかどうかを主審が最終的に判断したことになる。

 DOGSOの4要件は…

・ファウルのあった地点とゴールの距離

・プレー全体が相手ゴールに向かっている

・守備側の選手の位置と数

・ボールをキープできる、コントロールできる可能性があるか

 DF上島拓巳がカバーに入っていたと、主審は判断したようである。ただ、上島はゴール方向(木村の進行方向)にはいなかったため、VARから「退場の可能性」が提示されており、主審によってはDOGSOでポープにレッドカードを提示していた可能性もありそうだ。

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 試合は終盤、横浜FMのアンデルソン・ロペスがPKを決めて同点に。さらに松原健が左足の鮮烈弾を突き刺して、J1昨季2位のF・マリノスが意地の逆転勝利を収めた。

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