ブーイングやめない? 三木谷会長が神戸サポに提案、Jリーグ全体へ一石を投じる
楽天の三木谷浩史会長。 (Photo by Chris McGrath/Getty Images for Rakuten)
「ま、提案かな」。SNSのエックスでファンと直接意見を交わす。
ヴィッセル神戸の会長(チェアマン)を務める楽天グループ株式会社CEO(代表取締役会長兼社長 常務執行役員)の三木谷浩史氏が3月18日、SNSのエックス(旧ツイッター、アカウントは @hmikitani)で、神戸サポーターにブーイングをやめないか? と提案し物議を醸している。
三木谷会長は「神戸のサポーターへ提案があります」として、ポストを続けた。
「みんなどう思ってるか。知らないけど、Vissel Kobeではブーインやめない。相手も必死、うちも必死。その中で相手に対するリスペクトも、大切だと思う。そんな甘い夢を僕は見ています」
やや分かりにくい投稿に、ファンから「ブーイングを止めない(断言) ブーイング、やめない?(提言) どちらの意味ですか?」と指摘を受ける。
「ま、提案かな」
「つねにあいてにたいするリスペクトを忘れず、味方を鼓舞する。神戸はそういう事ができる可能性があるクラブだと思っています。国際的に様々なものを受け入れ、日本を代表するクラブになり、日本の新しい象徴となりましょう。ブーイングはカッコ悪い」
三木谷会長は”ノエスタをブーイングなしのスタジアムにする”のはどうだろうかと投げ掛けたという。
このあと、いくつかのファンからの質問に答えている。
――なぜスポンサーだったFCバルセロナに言わなかったのか?
「バルサはうちのチームでもないし。相手チームにブーイング送るより、その分自軍にポジディブなエネルギーを与えたほうが良いと思うよ。言うべきことは言えば良い。やりたければやれば良い。でも、神戸は特別なチーム。誇り高きチーム、サポーターであってほしい思っています」
――神戸であれば強制できると?
「そんな強制は無理だろ。サポーターがやりたいならやれば良い。でも、僕も言いたいことは言わせてもらう。それで良いのでは?」
深夜とあって議論はここで一旦止まっている。
クラブオーナーから熱烈なファンへ要望するという構図に。サポーターの文化は、サポーターやファンが築いていくものだけに、”私見の押し付けになりかねない”、”ややもするとファンがクラブの管理下に置かれてしまう”という違和感はある。実際、他クラブではファン・サポーターの排除・分別なども話題になり、クラブがサポーターをコントロールしたがる傾向は感じられる。
一方、三木谷会長が神戸とともに闘っているスタンスは誰もが認めるところであり、”一番のサポーター”からの提案とも言える。
アメリカとヨーロッパの異なる文化や客層も関係している点ではあるか。ただ、日本の社会同様、スタジアムでも“ホワイト化”が進み、なんでもかんでもブーイングをして噛み付くのは、確かに時代的にはそぐわなくなっている(今後どうなるかは分からないが)。
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正解はない。ただ”ブーイングってダサくないか……”という風潮はあり、Jリーグ全体に一石を投じる論点になりそうだ。