慌しく国立→カタール直行。松木玖生が「狙っていけ!」とクラモフスキー監督から要求された新たな武器からアシスト。FC東京から荒木遼太郎、野澤大志ブランドンとパリ五輪アジア最終予選へ出発
U-23ウクライナ代表戦に臨んだFC東京の(左から)野澤大志ブランドン、バングーナガンデ佳史扶、荒木遼太郎、そして松木玖生。 (Photo by Koji Watanabe/Getty Images)
「鹿島相手にこうした固い試合で勝てたのは大きい。このまま継続し、慢心せずやっていけたら、もっとチームは良くなる」
[J1 7節] FC東京 2-0 鹿島/2024年4月7日17:00/国立競技場
J1リーグ7節、FC東京のU-23日本代表MF松木玖生(Kuryu MATSUKI)が鹿島アントラーズ戦、仲川輝人と原川力の2ゴールをアシストし、勝利に大きく貢献した。松木はこのあと、荒木遼太郎、野澤大志ブランドンとともに、パリオリンピックのアジア最終予選に臨むため、チームの活動から離脱する。3人は最大でJ1リーグ4試合に出場できない。
松木は試合後いくつかの取材対応などをこなし、慌ただしいなか、U-23日本代表の活動に合流するため、スーツケースを手に国立競技場を出た。3選手はU-23日本代表として、パリ五輪アジア最終予選となるカタールで開催されるU-23アジアカップに臨む。
鹿島から奪った先制点。一瞬で自身の間合いを突く仲川の動き出しに、少し早い段階からのクロスで合わせてみせた。
「カシーフくん(バングーナガンデ佳史扶)からボールを受けて、ピーター(クラモフスキー監督)からは個人的に、あそこからアーリークロスも狙っていけと言われていました。ちょうどテルくんが走っているのを見て、上手く合わせられました」
そして1-0で迎えたラストプレーでは、仕掛けると見せて相手を引き付けて横パスを選択。一瞬フリーとなった原川が左足で強烈なシュートを突き刺した。東京の7番は「あれは力くんがスーパーでした。アシストつけてくれて、ありがとうという気持ちです」と、原川のショットを絶賛した。
この日は、鹿島アントラーズから期限付き移籍中の荒木遼太郎が契約により出場できなかった。そうしたなか松木と仲川の連係からゴールが生まれたのも大きな収穫となった。
「この試合はテルくん(仲川)と初めて組んだので、できるだけテルくんの動きを見て、近くにいるようにしました。それは普段タロくん(荒木)がやってくれていたので、自分はそういうような動きをしようとしました。テルくんの動き出しのところはずば抜けています。そこに自分がパスを出せるようになれば、さらに突き抜けて上がっていけると思います」
一方で課題も挙げる。松木自身もカタールでそうしたところを意識しながら、パリ五輪の切符を掴み取るミッションを遂行し、自身もタフに進化していきたいと誓う。
「前半少しひきすぎたのはちょっと課題。もっとセンターバックから押し出して、プレスをかけることも、もう少しできたかなと思います。自分的にはあまりプレスへ行けていませんでした。それでも鹿島相手にこうした固い試合で勝てたのは大きいことだと思います。連勝もできて、チームの雰囲気も最高だと思うので、このまま継続して、慢心せずやっていけたら、もっとチームは良くなると思います」
「(個人的には?)もう少しシュートを打てたらまた変わってくると思うので、狙っていきたいです」
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プロ3年目の20歳にして、FC東京の完全なる中心的存在となっている。松木が次はU-23日本代表の中心となって、まずパリ五輪のチケットを手に入れられる「3位以上」をまず目指す。