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【U-23日本代表】重要なのは準々決勝以降。静かなる日韓戦、内田篤人「韓国と日本にとって、決定戦で対戦しなくていいのは、良かったのでは」。一つ残す可能性は…

内田篤人氏。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

明日グループステージ第3戦、1・2位の順位決定戦に。

[U-23アジア杯 GSB組 第3戦]U-23日本代表 – U-23韓国代表/2024年4月22日22:00(現地16:00)/ジャシム・ビン・ハマド・スタジアム(カタール)

 パリ・オリンピックのアジア最終予選となるカタールU-23アジアカップのグループステージ(GS)第3戦、U-23日本代表がU-23韓国代表と対戦する。いずれも2連勝で勝点6を獲得し、ベスト8進出を決めている。1位突破を懸けた一戦になる。

 現在、両者は得失点もすべて並んでおり、90分間で引き分けた場合、順位決定のためPK戦を実施するというレギュレーションになっている。

 ただ、この大会でまず一番重要なのが次の準々決勝になる。ここで負けると、その時点で、パリ五輪への道が途絶えてしまう。

 パリ五輪へのアジアの切符は「3.5枚」。準々決勝を突破すると、準決勝、3位決定戦、ギニアとのプレーオフ、その3試合のなかで「1勝」すればパリ行きを決められる。

 日本はA組の勝ち上がりと対戦する。現在1位カタール、2位インドネシアで、ヨルダンとオーストラリアがGS敗退の危機に瀕している。

 つまり、GS第3戦は日韓戦というプライドを懸けた一戦だが、その勝敗に今回は一喜一憂する必要はそこまでない。両チームともに、まず次の準々決勝、いかにベストな状態で臨むかが求められ、その対策がとられる。

 バチバチに球際へ行って、退場処分になる、ケガをしてしまうということだけは避けなければいけない。そのあたりは考慮し、先を見据えたい。

 もちろん中2日という日程であり、勝敗はメンタルに影響を及ぼす。そのあたり大岩剛監督らのマネジメントも大切になる。勝っても負けても、ここからピーキングに向かわなければいけない。

 GSステージ初戦、テレビ朝日で解説した元サッカー日本代表の内田篤人氏が「(パリ五輪出場権を懸けた)決定戦で対戦しなくていいので、そこは韓国にとっても、日本にとっても良かったのではないでしょうか」とコメントしていたのは、そういった理由からだ。

 厳しいグループと見られたB組だが、日本と韓国がしっかり2連勝で早々に突破を確定。両チームがこのあと勝ち上がった場合、決勝まで対戦せずに済む。何がなんでも負けられない準々決勝、パリ行きの切符のかかる準決勝での戦いは”回避”されたのだ。

 しかし――。もしも両者が準決勝で負けた場合、3位決定戦で「アジア3枠目」を懸けて対戦する可能性は残っている。もしも、そこで対決することになれば、GS第3戦とは全く様相の異なる”デスマッチ”となる。

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 また、アジアの大会では、この”準々決勝最重要”のレギュレーションが慣例として続いている。組み合わせの”クジ”による抽選結果によっては、ここで日韓戦が行われていたかもしれないと思うとゾッとする。運も大きなウェイトを占めてしまうだけに、本当にこのままでいいのか、そのあたりの見直しもそろそろ必要ではないだろうか。もちろん、出場権やタイトルを懸けた日韓戦はやはり盛り上がるのだが――(最近のビッグトーナメントではほとんど見られなくなった)。

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