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【パリ五輪】永山竜樹の大誤審、「審判のレベルが低すぎる」。緊急で柔道経験ある高須幹弥氏が吠える

パリ五輪の表彰式、銅メダルを掲げる(左から)ガリゴス、そして永山。(Photo by Buda Mendes/Getty Images)

自身のユーチューブチャンネルで、『人種差別』と見る意見には…。

 パリ・オリンピックの柔道男子60キロ級準々決勝で、日本の永山竜樹(Ryuju NAGAYAMA)がスペインのフランシスコ・ガリゴス(Francisco Garrigós)に敗れた“誤審疑惑”を巡り、人気ユーチューバーでもある医師の高須幹弥氏(高須クリニック)が7月28日に自身のYoutubeチャンネルを”緊急”で更新し、「【誤審?】パリ五輪柔道男子60キロ級 永山対ガリゴス疑惑の判定について【人種差別?】」と題した動画をアップした。サッカーをはじめ各競技の課題にもなるが、こうした祭典的な国際大会で「審判のレベルが低すぎる」と指摘した。

 学生時代まで本格的に柔道をしていた高須氏は柔道着姿で登場。オリンピアンや日本代表の選手団・スタッフへの敬意を示しつつ、今回の件について言及した。

 ガリゴスの締め技に永山が耐え、審判が「待て」と両者に指示。そこで永山は力を抜いた。ところが、さらにガリゴスは5-6秒間締め続けたため、永山が落ちた。すると一瞬気を失った永山を見た審判団が「一本」で、ガリゴスの勝利を告げたのだ。

「待て」の段階で落ちていたと審判が判定したことになり、明らかな「誤審」である。永山は「待て」の指示を聞こえたと主張した。自身としては、一切何が起きたのか分からない状況になった。結局その指摘はジュリー(審判の監視)にさえ受け入れられなかった。

 高須氏は「審判の人種差別」という意見には懐疑的で、「審判のレベルが低いだけだと思います。審判サイドとしては、抗議が覆らなかったのは、待ての前に落ちていたので、一本という主張だと思います。しかし、それでは矛盾だらけの判定です」と指摘した。

 ガリゴスが意図的だったかどうかは分からないとしたが、「審判が圧倒的に悪い。争点は、落ちたのが『待て』の前だったか、後だったか。審判はガリゴスの締めの効果がないと見て『待て』を出したことになります」と、矛盾点を挙げて、審判を批判した。

 自身も学生時代、3、4回落ちたことがあるという経験を踏まえ、次のように問題点を整理し、疑問を投げ掛けた。

「待てのあと6秒間、ガリゴス選手が締め続けているのは確かです。1、2秒間で落ちてしまうものです。であれば審判が待ったをかけたのに、締め続けた。これ自体が問題であり、すぐ止めないといけなかった。『待て』と言ったのは、審判が自分でその締めの効果がないと認めたわけであって、そのあとに一本というのは、すごく矛盾しています」

「審判のレベルが低すぎるんです。ビックリするぐらいレベルが低い、柔道をやったことがあるのか? と思うぐらいの人もいます。あまりにもレベルが低い」

 この矛盾の根本は、五輪のために選ばれた世界各国から選ばれてきた審判の質にあると指摘した。日本国内の格式ある大会であれば、こうした誤審はほぼないということだ。

「国際試合は恐ろしい。もちろん選手の皆さんも知っているはずとはいえ、審判のレベルが低いのを前提に臨まないといけない。しかも命にもかかわってくる危険な行為でもあります」

 一方で、柔道は相手との1対1の戦いであり、バルセロナ五輪銀メダリストの小川直也氏らが「待てと耳にしても、相手が離れるまで防御し油断してはいけなかった」と指摘したことについて、高須氏は「僕ごときが言うのは本当に申し訳ありませんが、それもあるなとは思いました」とも頷いた。

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「だけど、審判が言ったのだから、『待て』ですよね。そこを責めるのは厳しいかなとは思います。勝負の世界というよりも国際舞台には魔物が棲んでいる、とはまさにこのことだと思います」と、やはり腑に落ちるとは言えず、永山の金メダル獲得を期待していただけに悔しさを滲ませた。

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