天野純「PKのマークからゴールまでの距離がマジで遠く感じました」。古巣・蔚山現代から4人目のPK成功。横浜F・マリノスACL決勝進出
横浜FMの天野純。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
「人生で一番勝ちたいぐらいの気持ちでした」「雰囲気が素晴らしくて、ここにいるマリノスに関わる全ての人たちの力で勝ち取った勝利だったと思います」
[ACL 準決勝 2nd] 横浜FM 3(0EX0、5PK4)2 蔚山現代 /2024年4月24日19:00/日産スタジアム
※2試合トータルスコア3-3
AFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)2023-24準決勝の第2戦、J1リーグの横浜F・マリノスが3-2で韓国Kリーグの蔚山現代FCに勝利を収め、トータルスコア3-3からのPK戦を5-4で制し、決勝にコマを進めた。
2年前に蔚山現代でプレーした天野純はこの日、最後のカードで105分から途中出場し、ファイナル進出に貢献した。PK戦ではそれまで両チーム全員が決めて重圧のかかる4人目のキッカーとして登場。左足から鋭いショットを放ち、韓国代表GKチョ・ヒョンウの逆を突いてみせた。
「相手も相手だし、勝ちたくて……。人生で一番勝ちたいぐらいの気持ちでした。スタートから出場している選手と同じぐらいの気持ちでいました。結果的に勝てて本当に幸せです」
天野はそのように安堵の笑みを浮かべた。
PK戦では天野がキックを決めると、スタジアムの雰囲気が明らかに変わった。ボルテージがまた一段階明らかに上がった。横浜FMのサポーターも、その左足にどれだけの重圧がかかっているのを理解していた。そして日本でもプレーしているキム・ミヌにもプレッシャーとなったに違いなかった。
「ヒョンウのストップ能力はよく知っていたし、蔚山でのPK練習ではけっこう止められていたので、ちょっと嫌だったっすけど……。PKのマークからゴールまでの距離がマジで遠く感じました。いや、これヤバイなと思ったけれど、決められて良かったです」
ただ、アマジュン自身は、自信を持って蹴り込むことができたと頷いた。
「(途中出場だったので)足もフレッシュでしたし、前日のPK練習ではしっかり決められていたので、本当に自信がありました。実際に立ってみたら、ヒョンウのPKストップ能力の高さを知っていたので正直ビビッていましたけれど」
天野にとっても、サッカー人生で忘れられないような痺れる対決となった。
何よりも「交代で入った選手たちがしっかりエナジーを注入することがしっかりできていたと思います。何度かチャンスがあり、交代で入る重要性をよく考えて戦いました」と頷いた。
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そして韓国での2年を経て今季横浜FMに復帰したレフティは、サポーターの作り出してくれたスタジアムの雰囲気が、”これは勝てる”という思いにさせてくれたと感謝を忘れなかった。
「立ち上がり素晴らしいゲームをして、失点とともにペースダウンし、退場もあり難しいゲームになりました。本当にやれることを全てやり切って、いつ失点してもおかしくないようななか、ポープが救けてくれて、ポストにも救われ、何よりサポーターの作ってくれた雰囲気が素晴らしくて、一体感が良くて、本当にここにいるマリノスに関わる全ての人たちの力で勝ち取った勝利だったと思います」
天野は胸を張って、この勝利を喜んだ。