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【鹿島】ポポヴィッチ監督が佐野海舟のマインツ移籍に「4年間一緒で自分の息子のよう」「育てたクラブに相応の金額をもたらしたところも評価されていい」

鹿島のポポヴィッチ監督。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA

柴崎岳、樋口雄太、舩橋佑に期待を寄せる。新たなバランスは「やりながら見つけていくことも大事」。

[J1 22節] 鹿島 – 札幌/2024年7月6日18:00/カシマサッカースタジアム

 J1リーグ鹿島アントラーズのランコ・ポポヴィッチ監督が7月5日、オンラインの取材に応じて、翌日のホームでの北海道コンサドーレ札幌戦に向けて抱負を語った。このなかで4日に鹿島から1.FSVマインツ05に移籍することが発表された佐野海舟について、「4年間一緒に仕事をしてきた選手で、自分の息子のように感じるところはあります」「育てたクラブにそれ相応の金額をもたらしており、そこも評価されていい部分だと思います」と、戦力的に痛手であるものの快く送り出したいと語った。

 FC町田ゼルビア時代を含め通算4シーズンともに戦ってきた指揮官は、少なからず時間をかけて佐野不在のバランスを模索していくことになるだろうと見通しを示した。

「どのように戦っていくかは、やりながら見つけていくことも大事な部分になっていきます。精度の向上は、日々積み重ねていくしかありません。海舟の存在の大きさは皆さんがご存じの通りです。個人的には4年間一緒に仕事をしてきたプレーヤーであり、自分の息子のように感じるところはあります」

 また、佐野の移籍は一つのモデルケースにもなるのではないかと語る。

「海舟が初めて会った時にどのような選手だったか、そしてどのように成長してきたか。私は近くで見てきました。彼が望めばもっと早く海外に挑戦できたかもしれませんが、代表チームに選ばれる、あるいはタイトルを獲る、まず国内でしっかり結果を残し評価をされてから海外に行くという一つのいい例を作ったと思います。チームにとって痛手ではありますが、一人の人間として、すごく嬉しい気持ちもあり、快く送り出したいです」

「若手にとって、いい例になったと思います。まず所属クラブで自分の力を見せてから海外へ行く。育てたクラブにそれ相応の金額をもたらしており、そこも評価されていい部分だと思います」

 一方、日本代表にも選ばれたレベルにある佐野の離脱は確かに痛手である。シーズン後半戦に突入したなか、柴崎岳、樋口雄太、そして舩橋佑に、指揮官は期待を寄せる。

「彼(佐野)のような特長を持った選手はJリーグでは少ないですが、私たちのチームには特長の異なるクオリティの高い選手がいます。我々がやってきたことをやり続けることを前提に、細かいところは調整し、フィットさせていかなければいけません」

「守備のタスクに関しては、ポジティブに全員で少しずつ今までより意識を持って取り組みながら、今いる選手の特長、攻撃のクオリティを生かす。そのようにしていきたいです」

「選手にとっては、出場機会を得るチャンス。自分の力をしっかり発揮してほしいです。(柴崎)岳はコンディションが上がり、調子を取り戻しています。岳が試合に出てすぐ全てを見せられる、とは考えていません。全員が岳の力を分かっています。時間を経て、岳の力を発揮してくれれば良いと思います。岳、(樋口)雄太、(舩橋)佑、そういった選手に出場機会が巡ってくるチャンスです。全員が力を発揮してほしいと思います」

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 どうやら、まず柴崎が先発で出場しそうだ――。鹿島対札幌戦は8月6日18時から、カシマサッカースタジアムで行われる。

Posted by 塚越始

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