月8000円…フランスのリーグ・アン、放映権料と視聴料を巡り論議。エムバペ不在での「価値」は?
エムバペ。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
DAZN、beIN Sportsと2029年まで契約合意。
フランス・リーグアンはこのほど、フランス国内の放映権について、DAZNとbeIN Sportsの間で契約合意に至った。しかし予想される視聴料を巡り議論が起きている。
『フット・メルカート』によると、フランス・プロサッカーリーグ (LFP、リーグアン、ドゥ/1部と2部を統括)は新シーズンの放映権について、2029年まで、DAZNが1節8試合分を年間4億ユーロ(約688億円)、beIN Sportsが同1試合分を1億ユーロ(約172億円)を支払うことで合意に至った。この条件について、リーグ・アンでは15クラブが賛成、3クラブが反対だったという。
また、LFPは独自のプラットフォームを作るというプランも検討してきた。ただし経営がひっ迫、あるいは不安定なクラブも多く、まだ時期尚早と判断された。
ただし同メディアは、「最も気になるのは視聴者がどれだけの視聴料を支払うことになるかだ」と問題を提起。DAZNは月額40ユーロ(約7000円)、年間契約であれば月30ユーロ(約5000円)。BeIn Sports の放送もフォローするには15ユーロ(約2500円)のサブスクリプションを追加する必要があるという。つまりリーグ・アンを全て視聴するには月45ユーロ(約8000円)、あるいは月55ユーロ(約1万円)が必要になるというのだ。
そのため、各メディアやジャーナリストの論評やコメントなどを引用。「視聴者100万人を呼び込むのも難しいのではないか」「結果的にIPTVやストリーミングに人は流れていくだけだ」「まともに考えてみれば、現在のリーグ・アンに、月40ユーロ、あるいは30ユーロ(約5000円)であっても、その額を払って見ようとする人がどれだけいるのか」など疑問視している。
フランス王者のパリ・サンジェルマンでプレーしてきたキリアン・エムバペが、レアル・マドリードへ加入することが決まった。エムバペ、リオネル・メッシ、ネイマールとビッグスターが揃っていた華麗なる時代は過去に。スター不在となったリーグ・アンが、イングランド・プレミアリーグを頂点に、さらにレアル・マドリードへの注目度も増す欧州の中で、どれだけ魅力を発揮していけるのか。また新たな時代を迎えようとしている。
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フランス国外の放映権料はまた別に、6億ユーロ(約1000億円)で契約されるという。サッカー日本代表の選手のうち、フランスリーグでは、ASモナコに南野拓実、スタッド・ランスに伊東純也と中村敬斗が在籍している。