【浦和】先制ボレー弾の関根貴大「めちゃくちゃ、『入らないよ』って顔は作っていました」一方、6戦未勝利の現状に「あと一歩、何かが足りないからこういう結果になっている」
浦和の関根貴大。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
「町田対策の分析通り、2列目から僕が遅れて入って行くのは練習していた形でした」
[J1 29節]町田 2–2 浦和/2024年8月31日18:00/国立競技場
J1リーグ29節、浦和レッズは90+8分のラストプレーでエリキに同点ゴールを決められて、FC町田ゼルビアと2-2で引き分けた。監督交代劇を経て、これでリーグ6試合未勝利に。
劣勢を強いられていたなか、37分、大久保智明のフリーキックに、ファーサイドから駆け込みボレーで合わせて先制点をもたらしたのが関根貴大だった。これが今季初ゴールとなった。
「町田対策の分析通り、マンツーマンで守ってくるので、2列目から僕が遅れて入って行くのは練習していた形でした。本当に綺麗に決まったなと思いました」
ペナルティエリアの外にいる間、相手に気付かれないように、「めちゃくちゃ、『入らないよ』って顔は作っていました」という念の入れよう。表情にまでこだわって生まれた一発だった。
そして浦和ユース時代の恩師だった池田伸康暫定監督の“初陣”で、結果を残した。関根は「ゴールを決めたらノブさんのところへ行こうと思っていました。『残り時間、まだあるから頼むぞ』と言われました」という。
一方、チームはマチェイ・スコルジャ監督の復帰を決めた監督交代劇を経ても勝てず……。むしろ前節までペア=マティアス・ヘグモ監督のもと積み上げてきた流れを断たれたような内容になり、これでリーグ6試合未勝利に。またも……勝てなかった。
「このあと一歩、何かが足りないからこういう結果になっています。それを一人ひとりが責任感を持って、どのように表現していくか。どのように体現していくかが、これからすごく大事だと思います。監督も代わりますし、戦術も変わっていくと思います。
サッカーの原点と言いますか、闘うところ、走るところ、最後に意地でもゴールを守るところ。そこを積み上げていかない限り、その一歩は一生届かない。強いチームになっていけないと感じます」
浦和の『14番』はそのように、この勝てずにいる現状の背景にあるより深い問題や課題に目を向けていた。
「細かいところ。ゴール取り消しにしてもそれが必要だったのか、最後のところで競り負けてえぐられて戻れなかったところ……誰のせいというのではなくて、一人ひとりが自分へ矢印を向けて考えない限り、もっと具体的な対策を立てられないかなと思います。
チームとして、強い集団になっていくためには、そこにこだわり続けないと、正直、この順位にいることが妥当になってしまう。僕らはACL圏内、Jリーグ優勝を目指している集団であり、本当にそこへ向けて、浦和のために戦うならば、その気持ちを全面に出して行く必要がある。言葉では上手く表現できない何かが絶対にあるので、そこがすごく大事だと思います」
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関根はそのようにこの日の結果を受け止めていた。浦和は9勝9分9敗の勝点36で12位。このあとインターナショナルマッチウィークを明けたあと、9月14日はアウェーでガンバ大阪と対戦する。