【鹿島】ポポヴィッチ監督が主審の「高圧的な態度」に驚く「『アイ・アム・ボス』と二回言われた」
鹿島のポポヴィッチ監督。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA
判定に対しても戸惑い、「優磨へのファウルに笛が吹かれないことが続いている。基準が一定ではない」。
[J1 30節]鹿島 2–2 広島/2024年9月14日18:00/県立カシマサッカースタジアム
J1リーグ30節、鹿島アントラーズ対サンフレッチェ広島の注目の上位対決は互いに譲らず2-2で引き分けた。
ホームチームは知念慶が先制したものの、一時逆転された。それでも17歳の徳田誉が87分に値千金のJ初ゴールを決めて、土壇場で同点に追い付いてみせた。
ただ鹿島のランコ・ポポヴィッチ監督は試合後の記者会見で、「リスペクトというものが今日の判定があったのか。私は納得できずにいます」と切り出して、主審の判定や振る舞いについて疑問を投げ掛けた。
そしてまず判定について、次のように言及した。
「(鈴木)優磨へのタックルが全てファウルだとは言いません。ただし繰り返し優磨へのファウルに対し、笛が吹かれないことが続いています。同じようなシチュエーションでウチの選手がイエローカードをもらっているところもあります。基準が一定ではない。そのようにこの試合も感じました」
そして指揮官は主審から『アイ・アム・ボス』と繰り返し高圧的に言われて驚いたという。
「審判とコミュニケーションをとり抗議もしていましたが、彼ら(広島)がどうと言うのではなく、レフェリーのウチのベンチへの対応も少し違っていました。私のところに来て、『アイ・アム・ボス』という言葉を二度言いました。リスペクトとはどういう意味ですか。
私は自分をボスと言うつもりはなくコーチ(監督)であり、家でもボスにはなりきれていませんから。選手に対しても上から言うつもりは全くありません。ピッチのうえでレフェリーがボスということに反論はできません。プレーするうえで責任をもって裁いているのはレフェリーです。ただ、ジェントルマンとして、一人の人間として、その発言がふさわしいのでしょうか。レフェリーのジャッジ一つで勝ち負け、人生が変わるのがこの世界で、もう少し責任を持って見てもらいたいというのは理解してもらいたいです」
ポポヴィッチ監督はそのような威圧に戸惑いを覚えたという(もしかすると、何かしらの聞き間違えだった可能性もあるが……)。
「お互いが協力してJリーグを盛り上げていく、レベルを上げて質を高めていく。先日メディアを通じて、レフェリーがヴェルディ戦、マリノス戦でミスをしていたことを伝えたのは、そこには進歩を感じます。ただ、監督の立場からすれば、勝点6を得られていたかもしれないのです。いずれにせよ、高圧的な態度で『ボス』と言われました。白熱したゲームであり、レフェリーを含めて、全員でJリーグを盛り上げていければと思います」
そのようにいろいろな衝突が起きるのがサッカーではあるが、主審が試合を“コントロールする”という意識が強く働いていることに、少なからず違和感を覚えているようだった。
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30節を経て、FC町田ゼルビアが勝点58で首位に立った。広島は勝点56で2位、4位・鹿島は消化が1試合少なく勝点49。次節21日、再びホームで柏レイソルと対戦する。