「流動的」「臨機応変」「特長」小林悠が紐解く森保ジャパンの攻撃システム
コスタリカ戦で攻め込む小林悠。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
「律、拓実、翔哉。みんな個で打開できる選手ばかりなので、あえてフォローせず勝負させた場面も」
[キリンチャレンジカップ] 日本 3-0 コスタリカ/2018年9月11日/パナソニックスタジアム吹田
森保ジャパンの初陣となったコスタリカ戦、最前線から攻撃を牽引したのが、アタッカー陣の中で最年長になる30歳の小林悠だった。最年少20歳の堂安律を筆頭に、南野拓実、中島翔哉という若きアタッカー陣を牽引。2点リードしたあとの68分に交代し、チームの勝利に貢献した。
「練習をやっているときから流動性がすごくあると感じていました。正直、(前線の)4人がどこでもできるので、タイミングを見て臨機応変にポジションチェンジをできて、すごくやっていて楽しく感じました。選手間の距離が良いとそういったことができる。練習からのいい距離間を、今日も出せました」
小林はそのように「流動性」「臨機応変さ」をキーワードに挙げた。4人のそういった呼吸が合い、さまざまなイマジネーション豊かな攻撃を展開できたという。
「森保さんはまず第一に『選手の特長を出してほしい』と言っていました。(堂安)律、(南野)拓実、(中島)翔哉、みんな個で打開できる選手ばかりなので、僕はあえてフォローに行かず、あえて勝負させる場面も作ったりしていました」
「特長」を出し切る――。初陣となった森保一監督が強調していたことを、小林はそのように説明。
「ただ、そればかりでは相手にバレてくるので、間に入って逃げ、パスコースを作って、ワンツーで打開するなど、本当に臨機応変に、個の特長を生かせたと思います」
さっそく4人のユニットが機能した。先発したアタッカー人4人のシュート数を見ると、小林はわずか1本だったが、南野5本、堂安と中島は3本ずつ放っている。
さっそく若い個性が思い切りの良さを発揮できていた陰に、小林の様々な気配りがあったようだ。
文:サカノワ編集グループ