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アトランタ五輪日本代表、50歳・伊東輝悦が引退セレモニー「32年間、本当にたくさんの方の支えがあって走り続けることができました」沼津vs松本“劇的”ラストゲームに。出会った全ての人へ感謝

沼津の伊東輝悦。(C)SAKANOWA

「7歳でサッカーを始めて、18歳で憧れていたサッカー選手になり、いま50歳です。こんなに長くプレーするとは思いませんでした。本当に僕は運が良かったと思います」

[J3 38節]沼津 0-1 松本/2024年11月24日14:04/愛鷹広域公園多目的競技場

 今季限りで現役引退を発表した伊東輝悦が11月24日、今季J3リーグ最終節の松本山雅FC戦の後半アディショナルタイムにピッチに立ち、最後の雄姿をホームスタジアムで披露した。試合後には引退セレモニーが行われ、50歳のバンディエラは「32年間、長かったけれどあっという間でした。素晴らしい選手生活を送れたと思います。本当にありがとうございました」と感謝した。

 清水エスパルス、ヴァンフォーレ甲府、AC長野パルセイロ、ブラウブリッツ秋田、そして沼津でプロ32年、今年で50歳になった。そしてラスゲーム、スコアレスで迎えたアディショナルタイム、中山雅史監督から声が掛かりユニフォーム姿になる。しかし……交代出場する直前だった。松本の24歳、安永玲央に劇的ゴールを決められてしまった。

 伊東は0-1となった直後での投入に。沼津はスクランブルでパワープレーを仕掛けたが、同点ゴールを決め切ることはできなかった。

 悔しい敗戦ではあった。ただドラマチックでもあった。

 伊東は引退セレモニーで、「7歳でサッカーを始めて、18歳で憧れていたサッカー選手になり、いま50歳です。こんなに長くプレーするとは思いませんでした。本当に僕は運が良かったと思いました」と語り、次のように感謝の気持ちを口にした。

「素晴らしいコーチングスタッフに恵まれました。素晴らしいチームメイトに恵まれました。素晴らしいメディカルスタッフに恵まれました。素晴らしいクラブのスタッフに恵まれました。素晴らしい家族にも恵まれました。本当にたくさんの方の支えがあって、走り続けることができました。ありがとうございます」

 10代、20代と変わらずトレーニングに臨み、ピッチに立つと高い技術でチームメイトの武器を引き出す。そして若手にはアドバイスも送る。そのプロフェッショナルの魂は多くの選手の模範ともなってきた。

「来週からトレーニングしなくていいのは少し寂しい気持ちもありますが、十分プレーしました。やり切ったと思います。悔いはありません。32年間、長かったけれどあっという間でした。素晴らしい選手生活を送れたと思います。本当にありがとうございました」

 すると伊東は「一番最後に、これだけは言わせてください」と付け加え、「皆さん、これからもサッカーを楽しみましょう!」と大きな声で呼びかけた。

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 最後は家族から花束を受け取り、サポーターからは伊東のチャントが歌われた。