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スペインで久保建英に人種差別発言「チノ、目を開け! お前はチノ」「テロリストだ」。R・ソシエダはバレンシアに対し「侮辱行為に強く非難」と声明

バレンシア戦、ベンチスタートだったレアル・ソシエダの久保建英。. (Photo by David Ramos/Getty Images)

「サッカー界やスポーツ界に、軽蔑、侮辱、憎悪を煽る人々の居場所がないのと同じように、こうした要素がクラブの偉大さを表すものでないのは明白」

[スペイン1部 20節]バレンシア 1-0 R・ソシエダ/2025年1月20日/エスタディオ・デ・メスタージャ

 スペイン1部リーグ20節、レアル・ソシエダは0-1でバレンシアCFに敗れ、公式戦4連勝を逃した。最近2試合連続でスタメン出場しビッグプレーを連発していたサッカー日本代表の久保建英(Takefusa KUBO)だったが、ターンオーバーによりベンチスタートに。62分からピッチに立ったものの、ゴールをもたらすことはできなかった。

 またこの試合の途中、ゴール裏で久保らがウォームアップした際、バレンシアの一部サポーターから人種差別・侮辱発言があり、その言葉を動画で拾っていた『マルカ』がSNSで発信。スペインのみならずヨーロッパ中へ波紋を広げている。

 特に久保と育成組織から育ったバスク州出身のFWアンデル・バレネチェア(Ander Barrenetxea)に対して、酷い言葉が飛んでいた。「チノ(中国人)、目を開け! お前はチノだ」、「テロリストだ、ETA(武装組織)の手先」、「爆弾でその頭を爆発してやる」……さらに過激な発言もいくつかしている。

 レアル・ソシエダは1月20日、この事態を受けて、次のようにクラブ公式サイトで正式に抗議の声明を発表している。

「レアル・ソシエダは、メスタージャのスタンドの一角にいたバレンシアの数人のファンが私たちの選手たちに浴びせた人種差別、侮辱的な発言を強く非難します。

 サッカー界やスポーツ界に、軽蔑、侮辱、憎悪を煽る人々の居場所がないのと同じように、こうした要素がクラブの偉大さを表すものでないのは明白です。

 チュリ・ウルディンは試合直後にリーガ・エスパニョーラに報告したように、このような行為を糾弾し続け、昨日のような状況が繰り返されないことを願っています。

 より良い社会にしていくため、みんなで頑張っていきましょう」

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 こうした事態を受けて、一方のバレンシアは公式サイトで声明を発表。犯人を特定した場合には永久追放にする意向を表明している。