【サガン鳥栖】他チームのコーチに助言を仰いだ疑惑、「接触はあったが、社会的儀礼の範囲内」
サガン鳥栖のエンブレム (C)SAKANOWA
弁護士に依頼した調査結果を発表、クラブ関係者24人から聞き取り。
J2リーグのサガン鳥栖は2月13日、昨年10月20日の一部報道で「クラブ幹部が他クラブのコーチに助言を仰ぎ、そのコーチは鳥栖の旧知の選手、スタッフに直接指示を出し、プレーに迷いを生じさせた」という内容の記事が掲載されたことについて、「他クラブコーチと接触はあったものの、社会的儀礼の範囲内だった」という見解を示した。
鳥栖はすでに昨年10月24日、クラブホームページでこの件を否定。そのうえで「事実関係の確認」として、利害関係のない第三者の弁護士に調査を依頼していた。
クラブの発表によると、これまで調査可能なクラブ関係者24人(会長、社長、強化部スタッフ、トップチームコーチ、選手)に対する面談と書面による聞き取り調査を実施。クラブ幹部やスタッフ、選手が他クラブのコーチと複数接触があったことは確認された。しかし、その内容は社会的儀礼の範囲内であるあいさつや会話、個人の近況を確認する内容が主だった。
クラブ関係者への調査を行った限りでは、幹部が他クラブコーチに戦術について助言を仰いだり、選手・スタッフに直接指示を出したりする行為はなかったという(その他クラブのコーチだった人物は、調査対象に含まれていない)。
さらに一部では、八百長の防止を目的とするJリーグ規約に違反する疑いがあるという内容についても、「リーグ規約に抵触する疑いのある行為は確認できませんでした」ということだ。
この調査結果を報告したJリーグからは、次のような回答を得ている。
1)当クラブが可能な限り対応した結果として認識している
2)今後、新しい情報や物証が出てきた場合、再調査の必要はある
クラブも同様の認識であるという。
また今後、こういった疑念を持たれることのないように、鳥栖は「他クラブ関係者とのコミュニケーションに関する留意点について、クラブ関係者に啓蒙し、引き続きインテグリティ(健全性)の確保に努めてまいります」と方針を示している。
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確かにチーム状況が悪い(特にシーズン佳境の)時期、そのような旧知にある他クラブ指導者と接点があると、例え「個人の近況を確認する内容」であっても、それは助言にもなり得ると解釈できる。しかも最終的には、J2へ降格しているため、影響も皆無だったとは言い切れないかもしれない。結果的に、クラブも訴訟などの可能性には触れていない。