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【移籍】ブレーメンが川崎育成出身のU-20ドイツ代表 GK長田澪と契約更新。「1番」候補だが出場機会ゼロ、その背景とは?

ブレーメンが契約延長を発表したGK長田澪。※インスタグラムのwerderbremen公式より

守護神ツェッテラーに様々な噂、もしも残留した場合は…。

 ドイツ・ブンデスリーガ1部ヴェルダー・ブレーメンは6月13日、川崎フロンターレの育成出身である元U-20ドイツ代表GK長田澪(Mio Backhaus /日本名 Mio NAGATA)が契約延長にサインしたと公式サイトで発表した。クラブは『長期契約』としていて、契約期間は公表していない。

 ドイツ人の父(日本の大学で教授)、日本人の母の間に生まれた長田は2004年4月16日生まれの21歳。子どもの頃、川崎フロンターレの育成組織でプレー。U-15からブレーメンでプレーし、2023-24シーズンはオランダ1部FCフォレンダムに期限付き移籍し、エールディビジ33試合に出場した。現在194センチある“ワールドクラス”をも狙える逸材だ。

 そして2024-25シーズン、ブレーメントップチームに“復帰”。ほぼ全試合でベンチ入りしたが、トップチームでの出場機会を得られなかった。一方、U-20ドイツ代表に選出されていて、U-20エリートリーグでは、イタリア、トルコ、ポーランド戦などに出場し、勝利を収めている。

 ブレーメンの守護神は29歳のドイツ人ミヒャエル・ツェッテラーだ。この背番号1に対し、1年前にはマンチェスター・シティ、最近ではUEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)本選出場を目指すFCコペンハーゲンも獲得に動いていると現地で報じられてきた。

 2027年まで契約を結ぶツェッテラーの動向が読めないこと、そして長田自身の実力が評価されて、ブレーメンと契約延長に至った。ツェッテラーが残留した場合、新シーズン、長田がレンタル移籍する可能性もあり、そのあたりが契約条項でしっかり整理されたと見られる。クラブとしては、将来的には背番号1の後継者として育てたい意向である。

 ペーター・ニーマイヤー・スポーツダイレクター(SD)はクラブ公式サイトで、「ミオがヴェルダーで将来を見出し、長期契約を選択してくれて大変嬉しく思います。私たちの進むべき道筋にも納得してくれました。ミオは非常に才能のあるゴールキーパーで、ブンデスリーガでその才能を発揮してくれると確信しています。ミオのパフォーマンス、そして来シーズンに向けて共に戦うゴールキーパーチーム全体の質の高さには、とても満足しています」とコメントしている。

 ブレーメンのクラブ公式インスタグラムでは、“得意”のキーボード演奏を披露し、ドイツ語で契約延長をサポーターに発表している。

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 U-15日本代表でプレーした経験もある。まだフル代表ではデビューしておらず、このまま成長を続けた先、将来的にドイツ代表、あるいは日本代表……どちらを選択するかも注目になってくる。