【鹿島】鈴木優磨が語った課題。2失点後の試合終盤「オニさんが監督になってから、最もなんの成長もない20分になってしまった」
鹿島の鈴木優磨。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA
「サッカーはミスが必ず起きるスポーツ。ミスが起きたあとのリアクションとして…」
[J1 23節] 川崎 2–1 鹿島/2025年7月5日19:00/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
J1リーグ23節、鹿島アントラーズは川崎フロンターレとのアウェーゲーム、レオ・セアラのゴールで先制したが、そこから伊藤達哉とマルシーニョのゴールで1-2の逆転負けを喫した。3連敗を喫して、首位から4位に順位を落とした。
2トップの一角で先発フル出場した鹿島の鈴木優磨は確実に起点となってチャンスを作り出していった。ただ前半に高井幸大のミスキックを奪ったもののGK山口瑠伊との1対1で、左足のシュートを枠外に外すなど(山口のポジショニングも良かったと言えたが)、ノーゴールに終わってしまった。
鈴木は試合後、「個人としても、決められるシーンがあったので、もったいなかった部分はあります。ただ同じ負け方をしている。これは良くない。もちろん(決定機を)外した責任は感じています。自分が決められれば、もっと優位に進められたと思います」と悔やんだ。
そして鹿島のエースは「今日に関して言えば……」と、次のように課題を挙げた。
「失点してからのチームのやり方が、オニさん(鬼木達)が監督になってから、最もなんの成長もない20分になってしまったと思います」
前半アディショナルタイムのように、“事故的”に失点するケースはある。それは仕方ない(それだけに鈴木は自身のシュートミスの責任も感じていた)。
ただ2失点目を喫し、多くのフレッシュな選手が投入されたあと、試合終盤の20分、反発力を見せたかったなかでチグハグな戦いを続け、完全に相手の思うようにやられてしまった。
しかも結果として、ファジアーノ岡山戦に続き、同じように負けてしまったと受け止めていた。
鈴木は続ける。
「考えている間に(ボールを)蹴っても何も起こらない。相手が自陣に入った時の守備は、(鹿島からすると)正直に言って『全然、行ける』と、みんな感じていたと思います。そこに対し、しっかりビルドアップできていたので、あとはちょっとの勇気が必要で、それをやり続けなければいけなかった」
「決して全部つなぐべきだとは思いませんが、前半は流し込みがある程度成功していた。ただ、この間の岡山戦(●1-2、逆転負け)もそうですが、後半は必ず相手が修正してきます。そこに対し、何人の選手が『次はこうしよう』という考えを共有できるか。
オニさんの考えているのは、そういうサッカー。相手がこのように来ているから、こうしようというのが、もっともっと、みんなから出てこないと。言われていることだけを一生懸命やっているだけがサッカーではない。中でやっている選手が考えてやらないと強くならない」
鈴木は改めて、「サッカーはミスが必ず起きるスポーツ。ミスが起きたあとのリアクションとして、今日の最後の20分は……オニさんになってから最も無駄にしてしまったと思います」と肩を落とした。
東アジアE-1選手権のため、Jリーグは中断期間に突入する。ここから夏の反撃に向けて、鹿島は改めて立て直す。
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チームは7月16日に長崎で天皇杯のV・ファーレン長崎戦に臨む。そして20日にJ1再開ゲームとして新呼称メルカリスタジアムにて、首位に立った柏レイソルと対戦する。