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【浦和】ゴール裏に不満と不安の横断幕「目標も準備も検証も曖昧」。クラブW杯全敗も補強なし、FC東京に逆転負け

クラブW杯、リーベル戦での浦和サポーター。(Photo by Steph Chambers - FIFA/FIFA via Getty Images)

J1リーグ優勝を目標に掲げていたが…。

[J1 24節] FC東京 3–2 浦和/2025年7月19日19:00/味の素スタジアム

 J1リーグ24節、アメリカ・クラブ・ワールドカップ(クラブW杯)明け最初の試合となった浦和レッズは安居海渡と渡邊凌磨のゴールで一時逆転に成功したものの、FC東京に2-3の再逆転負けを喫した。

 この前日、クラブは公式サイトで「2025シーズンの後半戦に向けて」と題した決意表明を掲載。クラブW杯3戦全敗の結果を受けて、「世界の舞台における『浦和レッズ』というクラブの現在地、総合的な力を示す結果であり、世界と真に戦っていくためには、クラブがあらゆる面で成長していくことが不可欠であることを、強く感じております」と振り返り、J1とルヴァンカップ、天皇杯のタイトル獲得を目指す方針が記された。

 ただ、成長という言葉に逃れたフワッとした総括に。結局、6月1日から10日までの本来クラブW杯出場チームのために設けられた補強期間でも、出場機会を得られずにいた長倉幹樹のFC東京へのレンタル、代わって小森飛絢を獲得するだけにとどまり、大会に備えた「補強」とはならず。

 加えてその後も約3週間、この日まで調整期間があった。そこでも補強はなく、しかも、これまでと同じような上手くいかない時の戦い方で、FC東京に敗れた。

 結局、「成長」とは自分たちの感じ方であり、何も変わっていないのではないか……。むしろクラブW杯で約14億円を得られたことで、もう満足している感じもある。

 そうしたなか試合後、ゴール裏には横断幕が掲げられた。

 そこには「目標も準備も検証も曖昧なCWC(クラブW杯)。4年とその未来に向け クラブと株主はその道筋を示せ」と書かれていた。道筋のところが赤文字になっている。  

 この画像がSNSでも拡散され、レッズのファン・サポーターの間でも、様々な意見や思いが綴られている。

 もちろん、Jリーグが欧州への“選手供給”リーグになっている現在、今回のクラブW杯では、そのためのチーム作りの難しをモロに痛感させられた。クラブとしても、安易に「世界を目指す」と言っても、そこに現実味を伴わないという浦和であり日本の現在地も突き付けられた。

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 とはいえ、リーグ最高の売り上げを記録しながら、Jリーグで勝っていくための戦略も「曖昧」なのもまた確かだ。これで首位の柏レイソルから10ポイント差のままに。一体感を醸し出していける今後のビジョンを、クラブは示したい。