ミュラーのバンクーバー移籍で、シンシナティが契約金を得る「奇妙な理由」とは?
バイエルンのトーマス・ミュラー。(C)Midori IKENOUCHI
MLS特有のルール「ディスカバリーリスト」。新たなステージはカナダ、契約締結まであと少し。
ドイツ・ブンデスリーガ1部 FCバイエルン・ミュンヘンを2024-25シーズン限りで退団しフリートランスファーとなった元ドイツ代表FWトーマス・ミュラー(Thomas Müller)だが、アメリカとカナダで展開されるMLS(メジャーリーグサッカー)のバンクーバー・ホワイトキャップスに加入することが濃厚となっている。8月3日時点、交渉は最終段階に入り、契約の細かい条項を詰めていると言われる。
しかしホワイトキャップスはこの契約に際し、2019年に設立されたFCシンシナティに40万ドル(約6000万円)を支払わなければいけないというのだ。
スペインメディア『マルカ』は8月3日、「奇妙な理由」として、このMLSの契約制度についてレポート。MLS では「ディスカバリーリスト」という特有なルールが設けられている。
クラブはアメリカ・カナダ以外の5選手まで同リストに加えられ、MLS事務局に提出され、リストは非公開となる。
そのリストに載っている選手を、今回のように他クラブが獲得する際、契約金が生じるというのだ。より多くのタレントにチャンスを与えるとともに、資金力の均衡を目指した制度だという。
マルカも「この奇妙なルールは、MLSのチームが選手獲得のために互いに競争し合い、最終的に選手の価格高騰を防ぐために作られた」と説明している。
このあたりも現在の「最終交渉」と関わってきていると見られる。
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バイエルン一筋で戦い続け35歳になった伝説的ストライカーが、カナダをステージに戦うその日まで、あと少しだ。