【移籍】久保建英のアトレティコ・マドリード行きの可能性が再浮上。実現への『3つのハードル』とは!?
久保建英 写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
一転、ミローはサウジアラビアに向かう!?
スペイン1部アトレティコ・マドリードが2025-26の新シーズンに向けて、レアル・ソシエダのサッカー日本代表MF久保建英(Takefusa KUBO)を獲得する可能性が浮上している。
『ムンド・デポルティボ』などは7月下旬までに、アトレティコがドイツ・ブンデスリーガ1部VfBシュツットガルトに所属するフランス代表FWエンツォ・ミロー(Enzo Millot)を獲得することが決定的と報じた。しかし、その後、移籍金を巡ってクラブ間で折り合わず。するとサウジアラビアのアル・アハリ・サウジFCがミローにオファーを提示して、一気に「合意」に至ったと、フランスメディア『レキップ』は報じた。
まだ最終決定ではないだけに、さらに駆け引きもありそうだ。
アトレティコは今夏、すでに二人の左ウインガーを獲得。さらにディエゴ・シメオネ監督はアタッカーを欲しているという。
指揮官もお気に入りだという久保もリストアップされ、クラブがこれまでに久保サイドと接触を持ったとも現地では報じられている。しかもミローと久保は左利きの右ウイング(右MF)とタイプ的には合致する。
ただ、この噂が現実味を伴うには、いくつかの障壁がある。
ミローの移籍金は約2000万ユーロ(約34億5000万円)プラス出来高と当初報じられていた。しかもアル・アハリ・サウジもその額で獲得に合意しているという。
久保の移籍金は6000万ユーロに設定され、レアル・マドリードが実質50パーセントの権利を持っているとされる。レアル・ソシエダがこのタイミングで、大幅に譲歩するとは考えにくい。その移籍金は一つ最大のネックになりそうだ。
『エル・ゴール・ディジタル』はこのほど、アトレティコが再び久保を獲得候補としてチェックしているというレポートを掲載。そのなかで、やはりこの移籍金の高さでは、実現は難しいのではないかと伝えている。
また、非EU枠の問題では、7月29日にサムエウ・リーノがフラメンゴFCに移籍し1枠空いた。ティアゴ・アルマダ、ナウエル・モリーナがアルゼンチン国籍であり、ただイングランド代表DFコナー・ギャラガーがEU圏であるアイルランドの国籍をも持つとも報じられている。そのあたりが整理されないと、非EUの3枠が埋まっていることになり、そもそも久保にチャンスがなくなってしまう。
加えて昨季は22歳の指揮官の息子であるジュリアーノ・シメオネが右MFのレギュラーとしてブレイクした。即戦力として左サイドに加わった新『10番』アレックス・バエナと異なり、右サイドはポジション争いが待っている構図である。エースストライカーのアレクサンデル・セルロートと、久保はレアル・ソシエダで“ホットライン”を築いていた時代があるのはプラス材料に挙げられる。
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移籍金、非EU枠、そしてポジション争い……。そのあたりがクリアになれば、久保のアトレティコ移籍も現実味が増してくるか!?