【日本代表】昌子源が“ホーム”パナスタで復活のフル出場。大きな声と熱いハートで盛り立てる「どんどん前向きにプレーしていこうと心掛けた」

タジキスタン戦、W杯予選初の失点を悔やみ「いろんなところに原因があった」。

[W杯アジア２次予選 F組] 日本４-１ タジキスタン／2021年６月７日19:25／パナソニックスタジアム吹田

　カタールワールドカップ（W杯）アジア２次予選Ｆ組、約２年ぶりの日本代表（SAMURAI BLUE)復帰を果たしたDF昌子源がタジキスタン代表戦でフル出場し、“ホーム”パナソニックスタジアムで復活の一歩を踏み出した。

　古橋亨梧のゴールで先制したものの、直後にカタールW杯予選初の失点を喫した。しかし、そこで動揺せず南野拓実のゴールで前半のうちに突き放すことに成功。さらに後半、橋本拳人、川辺駿のゴールで４-１の勝利を収めた。

　背番号「４」をつけてピッチに君臨した昌子は、しかし１失点を何より悔やんだ。

「結果的に見たら、１失点しているのは反省しないといけない。簡単なボールの失い方が多く、もっと自分たちでボールを持ってコントロールできたら良かったと思います。ちょっと簡単に、タテ、タテに急ぐことが多かったかなと感じています。失点は反省。チームとともに個人的にも原因を反省し、次に生かしたいです」

　そのようにセンターバックとしての矜持を口にする。そして試合直後のタイミングではあるが、昌子の視点から“あの”失点シーンで何が起きていたのかを振り返った。

「相手の好守の切り替えが早く、２回同サイドでボールを失い連続で攻められました。『来ているぞフリーだ！』と言われて、僕も少し慌てて簡単に蹴ってしまった。そこからのプレス、ワンツーへの対応、いろんなところに原因はあったと思います。先制したあと３分後ぐらい、しかも90分トータルではあれぐらいしかチャンスはなかったので、非常にもったいなかったと感じています」

　初めて組む選手も多かった。が、そこは言い訳にしない。

「初めて組むペアや選手も多く、最初は上手くいかない時でも、試合を通じてどんどん良くなっていくものです。そこからもう少し簡単に裏を狙ったり、つなぐ意識も大事にしながら、判断をさらに徹底できればと感じています」

　ただ、何より昌子らしいと感じたのが、常に前を向くプレーを貫いたことだった。失点したあと、チーム内でミスが起きたあと、そこで大きな「声」とハートのこもったプレーで盛り立てて、嫌な空気を瞬く間にかき消してみせた。

「ちょっと重たい空気になった時、下を向かず自分たちのプレーをやっていく必要を感じていました。自分たちで悪くするのは良くないです。そこから（チャレンジを）どんどん繰り返し前向きにプレーしていこうと心掛け、今日は声も掛けられたと思います」

　無観客のなか、ガンバ大阪のホームであるパナスタに、昌子源の熱い声が響き渡った。

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[取材・文：塚越始]