【ジェフ1-3日テレ】長谷川唯ら一縷の望みをつなぐ快勝!今週、浦和が勝てば優勝決定
なでしこジャパンでも頭角を示す日テレの清水梨紗。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
上位を狙うジェフは大滝麻未のボレーで一旦追い付いたが…。
[なでしこ 9節] ジェフ 1-3 日テレ/2020年10月31日/フクダ電子アリーナ
なでしこリーグは大詰めを迎え、3位の日テレ・東京ヴェルディベレーザは首位・浦和レッズレディースと勝点9差に。前節でINAC神戸レオネッサに敗れたことで自力優勝の可能性が消えた。
前週はU-17世代からなでしこジャパンまで女子サッカーの全カテゴリーの代表合宿が行われた。各代表に多くの招集選手を抱える日テレは、チームで練習する機会は限られ、主力の清水梨紗、三浦成美をベンチスタートとして、全員で勝利を掴みにいった。
ジェフユナイテッド市原・千葉レディースは今季、手痛い一敗を食らっている相手でもある。上位でフィニッシュしたいジェフも白星を積み重ねたいだけに、立ち上がりはにらみ合いになるかと予想された。しかし開始5分、長谷川唯のロングシュートが鮮やかに決まり、日テレは先制に成功する。
ホームのジェフはこの失点で崩れることなく、前線が力の限りプレスをかけ、相手のラストパスのコースを限定。すると33分、鴨川実歩のクロスに大滝麻未がボレーで合わせ、同点に追い付いた。
その後、一進一退の攻防を経て、日テレ・永田雅人監督は59分に清水と三浦を同時にピッチへ送り出す。その直後、中央の狭いスペースを縫うような3本のパスから宮澤が勝ち越しゴールを決める。
「(木下)桃香から裏へのすごくいいボールが来たのでGKの位置をしっかり見ながら流し込めた」(宮澤)
今季チームがこだわり続けた完璧な中央突破だった。さらに5分後、「思い切り振り切った」という試合前日に20歳の誕生日を迎えた菅野奏音の強烈なミドルシュートが突き刺さる。
ジェフも73分に3枚のカードを同時に切ってゴールを狙うものの、ゴールを奪うことはできなかった。
翌日には浦和が苦しみながらも59分に安藤梢の値千金ゴールで勝利を収めた。早ければ次節、浦和がホームで勝利を収めれば、優勝が決定する。わずかながら優勝への望みをつないだ日テレは最後までスタイルにこだわり貫いていく。
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[取材・文:写真:早草紀子]