【なでしこジャパン】「リベロ南萌華」が王国ブラジルを抑える。20歳の石川璃音、17歳の古賀塔子と3バック形成「自分も若くない」
後半にはリベロに入ったなでしこジャパンの南萌華。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
コーナーキックから先制ゴールも決める。
[国際親善試合]ブラジル女子代表 0-2 日本女子代表 /12月3日23:00(現地11:00)/シーセロ・ポンペウ・デ・トレド競技場
サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)が12月3日、ブラジル女子代表に2-0の勝利を収めた。気温29℃という暑さのなか、第1戦に出た課題を改善。試合中に4-3-3から3-4-3にフォーメーションを変更し、対応力の高さも見せた。南萌華(ASローマ)は先制点を決め、さらに後半には3バックのリベロに入って無失点に貢献した。
第1戦ではアンカーに入った熊谷紗希(ASローマ)へのパスを狙われて失点が続いた。その反省を生かし、最終ラインからのパスは安全第一の選択を優先することを確認し合ったという。
南は「前半はサイドバックの裏のスペースを使われましたが、後半3バックにして、(スペースを守りながら)前へ出ていくこともできて修正できました」と言う。
そして15分、遠藤純(エンジェル・シティ)の右コーナーキックから、南はボレーで先制ゴールも決めた。
「ボールの軌道は見えていて、ふかさないように蹴るだけでした。すごく緊張しましたけれど(笑)」
すると後半、3-4-3への布陣変更後に南はリベロのポジションに入った。
今年の女子ワールドカップ(W杯)まで、左ストッパーが本職であった。この日は24歳の南が真ん中に入り、右に20歳の石川璃音(三菱重工浦和レッズレディース)、左に17歳の古賀塔子(JFAアカデミー福島)という若い3バックを形成。主力クラスも投入してきたブラジルを無失点に抑え、今後の選択肢に入った。
「チャレンジ&カバーの距離感を大事に考えようと、璃音、塔子としっかり話し合って臨みました。(自分より年下の奮闘に)自分も若くないんだなって思います(笑)。いい刺激になっていますし、私自身、チームをまとめるところは、やっていかないといけないと思っています」
あまりの暑さに試合開始10分から冷やされた水が選手たちに手渡されていた。ただ、先に足が止まり始めたのはブラジルだった。なでしこのスタミナも大きな武器になることも実証できたと言えた。
日本の裏側まで向かった王国ブラジルへの遠征は実りが多かった。10代の古賀、谷川萌々子が「チームの輪に加わった」(池田太監督)など、グループも広がり、しかも二人はさっそく結果も残した(谷川は第1戦でPK獲得)。3-4-3のシステムの精度アップなど課題が明確になった点も、むしろプラスに捉えられる。
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そして、なでしこジャパンは来年2月、パリ・オリンピック最終予選、北朝鮮代表とのホーム&アウェーの2試合に臨む。