海外11年目の挑戦、吉田麻也が語る心に響く声援「『いつも応援している』という言葉は純粋に嬉しい」
日本代表での吉田麻也と長友佑都、遠藤航。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
キリン主催のオンラインの「トークライブ」に出演。日本と海外の“応援”についてファンの質問に答える。
イタリア・セリエAのUCサンプドリアに所属する日本代表DF吉田麻也が6月29日、キリンホールディングス株式会社主催の「KIRIN presents サッカー日本代表・吉田麻也リモートトークライブ」に出演し、オンラインによるリモートトークライブで、ファンから寄せられた質問に答えた。
日本と海外では、サポーターの応援はどのように異なるのか。最終ラインで背中に声援を受けてきた吉田は、その質問に「日本の良さは温かいところ。チームが良くなるための応援という感じがします」と語った。
さらに吉田は次のように続ける。
「イタリアではまだ無観客試合しか経験していないなので分からないところもありますが、ヨーロッパ全体として、良いプレーには声援が飛んでくるし、ダメなプレーにはすぐヤジやブーイングが飛んでくるのが分かります。イギリスはゴール裏だけでなくスタンド全体が良いプレーに対して拍手が起こるので、そこが日本との違い。難しいボールをクリアするとスタジアム全体で拍手が起きるので、分かっているなという感じがしますし、そこでテンションはかなり上がります」
また、これまでで吉田が心に響いた応援について、「『いつも応援している』という言葉は、純粋に嬉しいです」と話した。離れていても、近くにいても、その一言は心を支える励みになってきた。
「いい時はみんな褒めてくれますし、一方、ケガでなかなかプレーできない時に応援してくれるメッセージは特に響きます。あとは『いつも応援している』という言葉は純粋に嬉しいです。長くプレーしているなかで、選手には波があります。特にセンターバックは批判されがちなポジションだから、応援しているメリットがないと思うけれど、そのなかで長く応援してくれていることはありがたいです」
オランダ・エールディビジのVVVフェンロでデビューしたのが2010年、イングランド・プレミアリーグのサウサンプトン、そしてサンプドリアと海外でプレーして今年11年目を迎える。その間、様々な時代を経験しているだけに、とても印象に残る言葉だ。
そして最後に、31歳の日本代表DFは、ファンへのメッセージとして強い意気込みを語った。
「皆さんコロナで大変ななか、変わらず応援してくれてありがとうございます。顔にペイントしてくれたり、日本代表のユニフォームを着てくれたりして嬉しいです。自分は新しいチャレンジをして今後どうなるか分からないですが、日本代表でお会いした時に良い姿を見せられればいいかなと思います。応援に対して、しっかり結果を残したいと思います。今日は、ありがとうございました」
吉田は7年半プレーしたサウンサンプトンを離れ、今年1月、サンプドリアにレンタル移籍。イタリアでは公式戦4試合に出場し、現在はリーグ戦3試合連続の出場を果たしている。サンプドリアは7勝5分16敗(31得点・50失点)の16位で、降格圏18位のUSレッチェとは勝点わずか1差という厳しい状況に置かれている。無観客試合であっても心に届くサポーターの声援を力に変えて、吉田がサンプドリアの勝利とセリエA残留のために体を張って闘う。
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[取材・文:小林優麻]