エメリ監督がレッドカードの久保建英に理解と要求「これも必要なフェーズ」「1-1と2-1では役割が異なる」
ウナイ・エメリ監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOIKUHARA
パレホの古巣弾にラストパスで貢献。ビジャレアルがバレンシアに2-1勝利。
[スペイン1部 6節] ビジャレアル 2–1 バレンシア/2020年10月18日/エスタディオ・デ・ラ・セラミカ
ビジャレアルCFが2-1で同じバレンシア州にあるバレンシアCFとのダービーマッチを制し、勝点11で暫定首位タイとなった。
ビジャレアルのウナイ・エメリ監督は試合後の記者会見で、64分から途中出場し、ダニエル・パレホのゴールをお膳立てした一方、その後、二枚のイエローカードをもらって退場処分を受けた久保建英のパフォーマンスについて次のように語った。
「とても良い感じでプレーしていました。チーム内では、タケの適応にかなり力を入れています。彼とは個人的にも何度か話し、高い要求をしています。攻守両面での改善が必要です。19歳の彼の進歩は明らかで、とても良い選手です。しかし彼が望む場所、私たちが望む場所に辿り着くまでには、まだ困難のなかにあると言えます」
指揮官は続ける。1-1でピッチに立ち違いを見せつけて一仕事をした。ただ2-1になったあとはまた異なる仕事が求められる、と。
「今日は30分ほどプレーしました。確かに1-1で試合に出て、2-1になって以降はもっと守備的な仕事が必要となりました。試合開始早々からチュクウェゼは(ホセ・)ガヤに対し、とてもいいパフォーマンスを見せていました。タケはその流れを続けてくれました。2-1にリードしたあと、ガヤはより攻撃的になり、その分、(久保は)守備に手間取っていました」
判定が厳しかったうんぬんはもちろんあり、そのあたりは検証するものの、なぜ、2枚のイエローカードをもらってしまったのか――エメリ監督はそこをまっすぐ見つけるべき点に挙げる。
「彼が2枚のカードをもらってしまったという事実が残り、それはタケのような選手にとっては、決して普通ではありません。しかし、これもまた必要なフェーズです。彼の成長における一つのプロセスで、将来的に彼がより良くなるのに役立つ経験であるはずです」
試合によって、スコアが動いたあと、対峙する選手が気落ちすることもあれば、より熱く好戦的になるケースもある。それを察しつつ、個人として、チームとして、どのように対応するか。そのあたりの“流れ”を読む力も、指揮官は久保に求めていた。
ビジャレアルは3勝2分1敗の勝点11と伸ばし、レアル・ソシエダとともに暫定1位に立った(レアル・マドリード/5試合・勝点10、FCバルセロナ/4試合・勝点7など、消化試合数が少ない)。
決勝点を決めたパレホは内転筋を傷めたということで、エメリ監督は「長引かかければいいですが……」と心配する。10月22日(日本時間23日4:00)にはヨーロッパリーグ初戦、トルコのスィヴァス・スポルとホームで対戦する。
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[文:サカノワ編集グループ]