ビジャレアルのエメリ監督「後半バランスが崩れた」。久保建英ら“グループ”でテスト、マッカビ・テルアビブにドロー
ウナイ・エメリ監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOIKUHARA
週末は首位レアル・ソシエダ戦。リーグ戦とELの位置づけについても語る。
[EL GS4節] マッカビ・テルアビブ 1-1 ビジャレアル/2020年11月26日/ブルームフィールド・スタジアム
ヨーロッパリーグ(EL)のグループステージ(GS)4節、スペイン1部ビジャレアルCFがイスラエル1部のマッカビ・テルアビブFCと1-1で引き分けた。日本代表MF久保建英は左MFで先発出場。前半はワンツーなどから好機を作り出したが、後半に入るとボールに触れる機会も限られ63分に退いた。
ビジャレアルのウナイ・エメリ監督は試合後の記者会見で、「今日勝利を収め1位突破を確実にしたかった。しかし後半に失点を喫し、前半のようなバランスを保つことができなくなりました。後半はいろんなことを教えてくれました。コントロールを失っただけに、引き分けは妥当な結果と言えます」と振り返った。
すでにGS3連勝を収めて力関係も明白になり、決勝トーナメント進出をほぼ確実にしている。そのなかで「シーズン序盤でもあり、私たちにとってテストにもなります」と“テスト=実験”を試みたと明かす。
その一つが、左MFに久保建英、CFにカルロス・バッカ、右MFにサムエル・チュクウェゼ、そしてトップ下にアレックス・バエナを配置した前線だ。
19歳のバエナがゴールを決めるなど、前半はそれなりに機能した。しかし瞬間的な輝きは放ったが、グループとして高いパフォーマンスを発揮することはなかった。
そのあたりについてエメリ監督は説明する。
「パフォーマンスを安定させるならば経験のある選手を起用すればいい。(バエナら)若い選手には経験を積ませていく必要があります。そして日曜日には偉大なライバル(首位に立つレアル・ソシエダ)との対戦を控えています。38節ある国内リーグでは規則性を身につけて結果を残すことが大切。一方、こうした(EL)試合では、グループレベルでどのようなエキサイティングさを見せられるか、その興味もありテストもできます」
エメリ監督は「準備をして試合を迎えられることを楽しみにしています」と重要な試合が続くことへの胸高鳴りを明かす。一方、「より高い目標を達成するためには、要求も厳しくなります」と、そのレベルが下がった時点で進化も止まると警鐘を鳴らす。
このテルアビブ戦を引き分け、ここから何を得て、何を学ぶか。その重要性も強調している。
試合数にバラつきがあるがスペインリーグ暫定3位のビジャレアルは11月29日(日本時間30日5時)、暫定首位のレアル・ソシエダと対戦。さらにそのあと12月3日(日本時間4日2時55分)にはELのGS5節トルコ1部スィヴァス・シュポル戦と、アウェーでの連戦が続く。
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[文:サカノワ編集グループ]