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久保建英はビジャレアルに「残りたい」。一方、放出の可能性も「グラナダ、オサスナは無理」とスペイン大手ラジオ局が指摘

ビジャレアルの久保建英。(C)Villarreal CF TV

高額なため、レンタルで手を挙げるクラブはない?

 ビジャレアルCFの久保建英は12月19日(日本時間20日)、スペイン1部リーグのCAオサスナ戦(〇3-1)でベンチ入りしたものの、出場機会を得られなかった。今季開幕から続いた公式戦の連続出場は「19」で途絶えた。

 こうした状況もあり、1月に開く冬の移籍市場(選手登録ウインドー)で、久保のレアル・マドリードへの復帰、あるいは別チームへの再レンタルの可能性について噂が広まる。ただし、スペインの首都マドリッドに本社を置くラジオ局『カデーナ・セール』によると、久保自身はビジャレアルを離れたくはないとクラブに気持ちを明かしていると報じた。

 久保自身はメディアの前で言い訳をするのを好まないタイプのため、こうした件について発言せずにいる。19歳のレフティは純粋に、ラ・リーガでレギュラーとしてプレーしたいと考えているだけだという。

 ただし、今回のオサスナ戦、ついに出番が訪れなかった。さらに中盤のバランサーであるビセンテ・イボーラの負傷による長期離脱が、「久保の立場を変えてしまうかもしれない」と指摘する。

 ビジャレアルのピボーテ不足は深刻だ。そのため、メキシコのクラブ・アメリカにレンタル移籍しているアルゼンチン人MFサンティ・カセレスを1月に復帰させる案が浮上している。しかし、カセレスはアルゼンチン人のため、復帰させた場合、EU外の外国籍選手枠が適用される。

 そのため、カセレスが復帰する場合には、日本代表MF久保建英、コロンビア代表FWカルロス・バッカ、アルゼンチン代表DFラミロ・フネス・モリのうち、一人を放出しなければいけなくなるのだ。

 久保も候補の一人になる。

 ただし同ラジオは「5か月300万ユーロ(約3億8000万円)」という高額な費用がかかるため(半分が本人のサラリー、半分がクラブのレンタルフィーという)、手を挙げるクラブはないのではないかとも疑問視。「少なくともグラナダ、オサスナのようクラブでは無理だ」と、クラブの規模にも言及している。

 ビジャレアルの前線は再び選手がケガから復帰してきて、選手層はぶ厚い。久保の出番はさらに減るかもしれない。

 例えば――。もしも一時噂されていたレアル・マドリードのヴィニシウスのスペイン国籍取得が年内にも実現すれば、久保の「白い巨人」復帰が早まる可能性もあるか(ただ、その国籍に関するニュースは3月以降、スペインでも話題になっていない)? 実際のところ、久保が得意とする右MFはレアルの強化ポイントの一つでもある。

 久保としては、ビジャレアルで戦い切ることをまず望んでいる。理想は国内リーグでのレギュラー奪取だが、現実的には難しい。

 久保、ビジャレアル、レアル・マドリード。果たして三者が納得いく形で、シーズン終盤に突入を迎えられるか。久保の動向が注目を集める。

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