「新鮮な空気が必要」ヘタフェ監督が久保建英と冬の移籍市場に言及
2019年11月、U-22コロンビア代表と対戦したU-22日本代表(現・U-24日本代表)の久保建英。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
久保獲得について「私からは何も言えない」としながらも、伝わってくる“期待”。
[スペイン1部] ヘタフェ 0-1 バリャドリード/2021年1月2日(日本時間3日)/コリセウム・アルフォンソ・ペレス
スペイン1部のヘタフェCFは0-1でレアル・バリャドリードに敗れて、3試合勝ち星なしの2連敗で15位に順位を落とした。2部降格圏(18位から20位)が目の前に迫っている。そうしたなかスペインメディア『マルカ』によると、ヘタフェのホセ・ボルダラス監督は試合後の記者会見で、レンタルでの獲得が噂されるビジャレアルCFの久保建英(保有元はレアル・マドリード)について、また冬の移籍市場での補強について言及した。
久保獲得の噂について聞かれたボルダラス監督は、次のように答えている。
「私からは何も言えません。スポーツ部門の経営陣は、私たちが何を必要としているのかを知ってくれていますし、彼がチームを助けるために来るのかどうか見てみましょう」
すでにスペインの複数メディアが金銭面以外では、レアル・マドリード、ヘタフェ、ビジャレアル、久保サイドで合意に至っていると報じている。あとは金銭面がクリアされるかどうかだと言う。今回、指揮官も「久保獲得」の噂について否定していない。むしろ久保を待っていることが感じられる。
続けて、冬の移籍市場での動きについて質問されると、同監督は次のように答えている。
「私から何か公言することはありません。ただ、3か月前から厳しいシーズンになるとは言ってきました。私たちが新鮮な空気を必要としているのは間違いありません。代替となる手段と助けを求めています」
そしてチーム内に不安が広がっているのではないか……。その指摘を受けると、ボルダラス監督は真っ向から否定した。
「不安はありません。私たちはプロで、良い時もあれば、悪い時もあって、それは覚悟していることです。心配は必要ありません。私たちは今悪いダイナミズムの中にいますが、奮い立っています。敗者のみが屈服し、私たちは屈服などしていません。偉大な選手がこのチームにはいます」
その発言からは、指揮官が久保をかなり欲していることがうかがえる。
しかもヘタフェには、昨季RCDマジョルカで久保とホットラインを築いたコロンビア代表のクチョ・エルナンデスがいる(イングランド・プレミアリーグのワトフォードFCから期限付き移籍)。
指揮官はストライカータイプのクチョを右MFに起用するなどやりくりしてきただけに、そのポジションを“本職”とする久保を1部残留と上位進出への“ラストピース”として、どのように活用するのかイメージできている印象を受ける。
ビジャレアルのウナイ・エメリ監督も久保が退団を希望していると記者会見で公言した。
こうした両監督の発言を受けて、この移籍は一気に実現に向けて動くのか。あるいは金銭面の条件で引っかかり滞るのか。あるいは新たな選択肢が出てくるのか。
久保が冬の移籍市場の注目株に――。スペインの冬の移籍ウインドー(選手登録期間)は1月4日から2月1日までだ。
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[文:サカノワ編集グループ]