シャペコエンセとの交流は続いている――
12月23日のグループステージの京都戦で、入場するシャペコエンセの選手たち(手前)(C)SAKANOWA
ユースチームが来日。川崎フロターレ、京都サンガなどと対戦し、高いレベルの個人技で魅了する。
シャペコエンセのユースチームが、12月21日から24日まで長野県で開催された「Jリーグインターナショナルユースカップ」に出場するため来日した。ユースチームの来日は初。サッカーを通じたさまざまな交流を行ない、ジオヴァニ・リゴッティ監督は「また参加したいですね。もちろんぜひシャペコにもいらっしゃってください」と呼びかけていた。
2016年11月28日、コパ・スダメリカーナ決勝に向かっていたコロンビア山中で、元Jリーガーら71人の犠牲者を出す悲劇の飛行機事故が起きた。南米連盟はシャペコエンセをコパ・スダメリカーナ王者に決定。そして今年8月、同王者とJリーグカップ戦(ルヴァンカップ)ウィナーの対戦する「スルガ銀行チャンピオンシップ」が日本で開催され、浦和レッズとシャペコエンセが対戦した。その試合後に浦和サポーターが「今度は世界の舞台で戦おう」と横断幕を掲げ、シャペコエンセにメッセージを送った。するとシャペコエンセの数人の選手がスタンドまで駆け寄って浦和サポーターにユニフォームを投げ込んで贈り、感謝を伝えた。
交流は続いていた。この大会には、日本のクラブユース4チームと、KリーグU-18王者の浦項スティーラーズ、セルビアのヴォイヴォディナ、フランスのオリンピック・マルセイユの計8チームが参戦。4月にシャペコエンセを訪問した村井満チェアマンが、ユースチームを招待する約束をしていた。
シャペコエンセからはフィジカルとスピードに恵まれたタレント17人の選手とスタッフが来日。初日に川崎フロンターレU-18と1-1で引き分け、その後、ヴォイヴォディナに0-1、京都サンガF.C.U-18に0-2で敗れた。そして最後のマルセイユ戦で、0-0からのPK戦の末に初勝利を収めた(通算1勝1分1敗)。ジオヴァニ・リゴッティ監督は「最後にようやくブラジル人選手らしい高いレベルのテクニックを見せられた。ただ、ブラジル人の若い選手の多くはテクニックは優れているものの、攻守の切り替えの遅さに課題を抱えている。改めて露呈した。そこは今回の日本人の選手から学べること。いいところを持ち帰って、還元していくよ」と語っていた。