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【ドイツ発】「タナカ」の系譜を継ぐ男、デュッセルドルフが田中聡を獲得した理由

デュッセルドルフが田中聡の獲得を発表。クラブ公式サイトより

背番号は「16」に決定。先輩・田中碧へ敬意を表す

 ドイツ・ブンデスリーガ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフが12月30日、サンフレッチェ広島から日本代表MF田中聡(Satoshi TANAKA)を完全移籍で獲得した。契約期間は2030年6月30日までで、背番号は「16」に決まった。

 田中は2002年8月13日生まれの23歳。湘南ベルマーレの育成組織を経て、2020年にJ1デビューし、2022-23シーズンにはベルギー1部KVコルトレイクへ期限付き移籍した。2025年1月に広島へ加入すると、即座にボランチの主力に定着。2025シーズンは公式戦42試合・3得点・3アシストを記録し、ルヴァンカップ制覇にも貢献した。

 デュッセルドルフ公式サイトで、スヴェン・ミスリンタート・スポーツダイレクターは、田中獲得の背景について、次のようにコメントしている。

「サトシを迎え入れることで、私たちは対人に強く、技術が高く、ボールを確実に扱えるミッドフィルダーを補強することができました。彼は日本で安定した高いパフォーマンスを示し、夏には初めて日本代表にも招集されており、それは決して偶然ではありませんでした。サトシが私たちのゲームで素早く選択肢を豊かにしてくれると確信していますし、同時に大きな成長を遂げる可能性も秘めています」

 そのように即戦力としての貢献とともに、田中自身の進化にも期待を寄せている。

 また、田中聡は次のように抱負を語っている。

「再びヨーロッパに戻り、フォルトゥナで次のステップを踏めることをとても嬉しく思っています。この苗字がデュッセルドルフで無名ではないことも理解していますが、ここでは自分自身の足跡を残したいと思っています。街やクラブについては良い話しか聞いていませんし、この大きなスタジアムでファンの前に立てる日をとても楽しみにしています」

 現在はリーズ・ユナイテッドで活躍するデュッセルドルフの先輩・田中碧(Ao TANAKA)が築いてきた“タナカ”への評価に敬意を表す一方、あくまで「自分の価値」をピッチで示したいと覚悟を示す。

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 現在2部16位と残留争いに苦しむデュッセルドルフで、田中に懸かる期待は大きい。