バログン問題、C・ロナウドにも適用されたFIFA「27条」。W杯開催中の今回とは何が違う?

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FIFAからは適用された理由の説明はなし

[北中米W杯 ラウンド16]アメリカ – ベルギー/2026年7月7日9:00(現地6日)/シアトル・スタジアム

 アメリカ代表FWフォラリン・バログン(Folarin Balogun)に対し、FIFA規律委員会がレッドカードによる1試合の自動出場停止処分の執行を1年間猶予すると決定したことで、FIFA規律規程の「第27条(懲戒処分の執行猶予)」が大きな注目を集めている。

 この第27条が適用されたケースとして広く知られるのが、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドの事例だ。

 ロナウドは2025年11月の北中米FIFAワールドカップ(W杯)欧州予選アイルランド代表戦で、相手DFダラ・オシェイへの肘打ちにより一発退場となった。

 暴力行為と判断されたため、本来であれば3試合の出場停止処分が科されるケースだった。

 しかしFIFA規律委員会は規律規程第27条を適用。ロナウドはまず1試合の出場停止が科され、残る2試合については1年間の執行猶予が認められた。その結果、北中米W杯本大会初戦から出場可能となった。

 一方、今回のバログンのケースは事情が大きく異なる。

 バログンは北中米W杯決勝トーナメント1回戦(ラウンド32)のボスニア・ヘルツェゴビナ代表戦でレッドカードを受け、同大会規則「第10.5条」に基づき、ラウンド16ベルギー代表戦の自動出場停止が適用される状況だった。

 ところがFIFA規律委員会は第27条を適用。この1試合の自動出場停止そのものの執行を1年間猶予とした。なぜ、適用されたかの説明はされていない。結果としてバログンはベルギー戦の出場資格を得たのだ。

 つまり、ロナウドは最低限科される出場停止処分を消化。そのうえで、追加分が「執行猶予」となった。対してバログンは最低1試合の自動出場停止そのものが猶予されたという違いがある。しかも、W杯本大会の進行中という状況での適用だった。

 この点について、欧州サッカー連盟(UEFA)は「レッドカードによる最低1試合の自動出場停止は裁量事項ではなく、規則に組み込まれた原則である」と声明で強調。ベルギーサッカー協会(KBVB)も、大会規則や各国協会への事前通知でも「自動出場停止」が明確に定められているとして、FIFAの運用は規則と矛盾すると反発している。

 第27条そのものは2019年のFIFA規律規程改正を経て、2023年から現在の形となった。ロナウドのケースでは、最低限の出場停止処分を消化したうえで、残る追加処分を執行猶予としたため、第27条の適用対象は「追加分」だった。

 とはいえバログンの場合、W杯本大会のレッドカードで、最低1試合の自動出場停止そのものが執行猶予という極めて異例なケースである。そうした背景が、大きな議論を呼ぶ理由となっている。

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