松本人志さん大腸がん公表、血便だけではない…40・50・60代が知っておきたい初期症状と予防法、“ストーマ”への理解も

松本人志/さん 写真:Splash/アフロ

“ニート医師”がユーチューブで解説。

 ダウンタウンの松本人志さんが大腸の腫瘍摘出手術を受けたと吉本興業から7月17日に発表され、松本さん自身はがんであったと明かし、ストーマ(人工肛門)を装着していると公表した。この発信を受け、大腸がんやストーマへの関心が高まっている。

 この話題について、YouTubeチャンネル「ニート医師 井たくまチャンネル」を運営する医師・井たくま氏が7月18日、「【本音】松本人志さんの大腸がん報道で医者が本当に伝えたいこと」と題した動画で一般論として解説した。

 井氏は冒頭、「松本さん個人の病状について語るものではなく、大腸がんやストーマについて知ってもらうための話」と前置き。そのうえで、著名人が病気やストーマを公表したことで、多くの人が病気を知るきっかけになったことには大きな意義があると語っている。

血便だけではない。大腸がんで現れやすい症状

 大腸がんは日本でも患者数の多いがんの一つで、決して珍しい病気ではない。代表的な症状として挙げられるのは、血便、便が細くなる、便秘と下痢を繰り返す、残便感、腹痛や腹部の張り、体重減少など。松本さんも血便をきっかけに受診したと説明している。

 井氏は「血便が出たからといって、すべてが大腸がんというわけではない」としながらも、「痔だろうと自己判断せず、一度は医療機関を受診してほしい」と呼び掛ける。症状が出ている時点では病変がある程度進行しているケースもあるため、早期発見が重要だと説明した。

50・60代は検診が重要。便潜血検査で陽性なら大腸カメラを

 予防については、禁煙、過度な飲酒を控えること、適正体重の維持、運動習慣、食物繊維を十分に摂ることなどがリスク低減につながると紹介。一方、赤身肉や加工肉の過剰摂取はリスクを高めるとされ、食生活の欧米化も一因として挙げられるという。

 ただし、「生活習慣を改善すれば絶対に大腸がんにならないわけではない」とも強調。最も重要なのは定期的な検診だと話す。

 日本では40歳以上を対象に便潜血検査による大腸がん検診が推奨されている。井氏は、便潜血検査で陽性となった場合は、「痔だろう」と放置せず、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)まで受けることが大切だと呼び掛けた。

 また、家族に大腸がんの既往がある場合には、より若い年代から検査を受けることも検討してほしいとしている。

ストーマは日常生活を送るための医療技術

 動画では、ストーマについても詳しく解説している。

 ストーマとは、手術によって腹部に便や尿の出口を新たに設ける医療処置で、「人工肛門」「人工膀胱」とも呼ばれる。

 大腸がんなどの手術では、病状に応じてストーマを造設することがあり、一時的なケースと永久的なケースがあるという。

 現在は装具の性能も向上しており、臭いや漏れが起こりにくいよう改良されており、日常生活を送ることが十分可能だという。温泉や入浴も適切に装具を装着していれば利用でき、全国にはオストメイト対応トイレも整備されていると説明した。

「ストーマへの理解を広げた意義は大きい」

 井氏は「松本さんがストーマについて公表したことで、多くの人がストーマというものを知るきっかけになった。社会的にも非常に意義のある発信だったと思う」と語る。

 そして、「大腸がんは誰にでも起こり得る病気。症状が出る前に検診を受け、便潜血検査で異常があれば大腸カメラまで受けることが重要」と改めて呼び掛け、「ストーマについても正しい知識を持ってほしい」と締めくくっている。

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