女子W杯「10番」は阪口夢穂。今季出場なし、高倉監督の選出の意図は?
昨年のアジアカップを制した時の阪口夢穂。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
なでしこジャパンメンバー決定。フライブルクの猶本光らリザーブメンバーで登録。
6月に開催されるフランス女子ワールドカップに臨む、なでしこジャパン(日本女子代表)のメンバー23人が5月10日に発表された。そのなかで今季なでしこリーグで開幕からケガで1試合も出場できずにいる阪口夢穂が「10番」で選出された。
彼女を選出した理由について、高倉監督は次のように語った。
「メディカルに相談した結果、問題なくプレーできるということなので、不安はありません。コンディションは大丈夫だと聞いているので、招集したあとパフォーマンスを上げていくことになります。経験豊富な選手。落ち着きをもたらす意味でも、大きな期待をしています」
2011年のドイツ女子W杯の優勝メンバーで、澤穂希らが引退した後も、なでしこジャパンを支え、牽引してきた。昨年4月にアジアカップで2連覇を達成。
しかし――5月に右ヒザ前十字靭帯と半月板を損傷する大ケガを負った。今季のなでしこリーグ開幕前に戦列復活を果たしたものの、これまで公式戦は出場できずにいる。
あくまでも指揮官は「もちろん初戦もターゲットにしているが、まず集まってから。どれだけ研ぎ澄ませてグラウンドに立てるか」と、招集後にしっかり状態を見極める考えを示した。
ただ「10番」への高倉監督の信頼は厚い。「ベテランの選手には、月並みながら『経験』のところ。本番にしかない緊張や不測の事態が起きた時に、チームをしっかり支えてもらいたい」と期待を寄せた。
一方、トレーニングパートナーに猶本光 (フライブルク) 、松原有沙(ノジマステラ)、清家貴子 (浦和L)、宮澤ひなた(ベレーザ)、宝田 沙織 (C大阪堺L)を選出。阪口のみならずケガを抱えている選手も多く、万が一にはメンバ―変更もあり得る力のある選手が選ばれている。
◇FIFA女子ワールドカップ・フランス大会
日本女子代表(なでしこジャパン)メンバー
監督 高倉麻子
コーチ 大部 由美
GKコーチ 大橋 昭好
フィジカルコーチ 広瀬 統一
Pos.
GK
1 池田咲紀子(浦和L)
18 山下杏也加(ベレーザ)
21 平尾知佳(新潟L)
DF
3 鮫島 彩(INAC)
2 宇津木瑠美(シアトル・レイン)
4 熊谷紗希(オリンピックリヨン)
22 三宅史織(INAC)
22 清水梨紗(ベレーザ)
5 市瀬菜々(仙台L)
16 宮川麻都(ベレーザ)
12 南 萌華(浦和L)
MF
10 阪口夢穂(ベレーザ)
7 中島依美(INAC)
15 籾木結花(ベレーザ)
14 長谷川唯(ベレーザ)
6 杉田妃和(INAC)
17 三浦成美(ベレーザ)
FW
9 菅澤優衣香(浦和L)
8 岩渕真奈(INAC)
20 横山久美(AC長野)
11 小林里歌子(ベレーザ)
13 植木理子(ベレーザ)
19 遠藤 純(ベレーザ)
◇トレーニングパートナー
猶本 光 (フライブルク)
松原 有沙(ノジマステラ)
清家 貴子 (浦和L)
宮澤 ひなた(ベレーザ)
宝田 沙織 (C大阪堺L)
▽女子W杯グループステージ日程 ※現地
6月10日 アルゼンチン代表戦(Parc des Princes)
6月14日 スコットランド代表戦(Roazhon Park)
6月19日 イングランド代表戦(Stade de Nice)