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【レアPHOTO物語 】内田篤人のシャルケでの「集合写真」は雄弁に物語る

2013年3月12日対ガラタサライ戦に臨む内田(前列左から2番目)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

 選ばれし者しか立てない舞台――欧州トップレベルにいたことを証明する。

 内田篤人がシャルケ04に在籍していた間、試合を訪れたのは計10回を数える。ただ2010年12月4日の対バイエルン・ミュンヘン戦に始まり、実際に撮影できたのは5回。すなわち、あと5回は対戦相手やコンディションによって、彼はピッチに立てなかった。

 限られた撮影のなかで貴重なものはどれか? その1枚にあたるのが、この集合写真だ。

 2013年3月12日、UEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦第2戦、シャルケ対ガラタサライSK戦。超満員のフェルティンスアレーナで、彼は前列に位置し、まっすぐ視線を向けている。

 ブンデスリーガでは、Jリーグのように集合写真の撮影は行われない。チャンスは、UEFAチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグなどに限られる。試合は点の取り合いになり、シャルケは後半アディショナルに決勝点を奪われ、2戦合計3-4のスコアで敗れた。

 調べてみると、ドイツのクラブに所属した日本人選手の集合写真は、他にボルシア・ドルトムントの香川真司とシュトゥットガルト時代の岡崎慎司しかなかった。強豪クラブのシャルケで、内田はレギュラーとして戦っていた。選ばれし者しか立てない舞台――欧州トップレベルにいたことを証明する写真だ。

文・徳原隆元
Text by Takamoto TOKUHARA

Posted by 徳原 隆元

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