負傷と国籍変更…レアル久保建英のトップ登録へ「扉を開けるか」とスペイン紙
久保建英。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
アーセナル戦は他の”有望株”がピッチに立ち、出場機会を得られず。
[ICC] レアル・マドリード 2(3PK2)2 アーセナル/2019年7月23日(日本時間24日8:00)/フェデックスフィールド(アメリカ・メリーランド)
アメリカツアーに参戦中のレアル・マドリードは日本時間7月24日、「インターナショナル・チャンピオンズ・カップ」(ICC)でプレミアリーグのアーセナルFCと対戦し、2-2からのPK戦で勝利を収めた。バイエルン・ミュンヘンとの第1戦で後半の45分間プレーした日本代表の久保建英はベンチ入りしたものの、出場機会を得られなかった。
このアーセナル戦、スペイン代表マルコ・アセンシオが59分に同点ゴールを決めたものの、その数分後、相手選手との接触後にピッチに倒れ込んで交代を余儀なくされた。ジネディーヌ・ジダン監督は試合後の記者会見で重傷の可能性があると明かした。
スペイン紙『マルカ』は試合後、「久保とロドリゴはアーセナル戦に出場せず」と18歳コンビについての記事を掲載。「フランス人指揮官は今回、カスティージャの3人(セオアネ、デ・ラ・フエンテ、フィダルゴ)を起用した。ケガにより交代を余儀なくされたアセンシオの代わりには、この日出場予定のなかったヴァニシウスが投入された」とレポートしている。
レアルのカスティージャには、多くの若手の有望株がいる。今回はその”有望株”にチャンスが与えられたということだ。
一方、同紙は「久保とロドリゴはアトレティコ・マドリードとの対戦で出場機会を得られるだろうか。また、アセンシオの不運な怪我、(ウルグアイ代表)フェデリコ・バルベルデの国籍取得(間もなく手続き終了)が、彼らの扉を開くか」と伝えている。
久保は基本的には2019-20シーズン、カテゴリーの行き来が自由にできるユース(フベニールA)での選手登録にして、まず3部相当のリーグに所属するBチームのカスティージャでプレーする予定となっている。ただEU外の外国籍選手の登録枠(トップチームに3人まで登録可)の問題がクリアされれば、トップへの抜擢もあり得て、ジダン監督は「(チームの具体的な編成は)マドリードに戻ってからになる」と言及している。
同紙は久保とロドリゴにもトップ入りのチャンスが十分あると記しているのだ。
いずれにせよ、久保にとって「銀河系」の選手たちとともに過ごしトレーニングを積んだ日々は、その能力を大いに引き出す貴重な機会になったはず。レアル・マドリードは日本時間27日8時30分からニュージャージー州イーストラザフォードのメットライフ・スタジアムで、アトレティコ・マドリードと対戦する。この刺激的な日々を締めくくるラストマッチ、果たして久保に出番はあるか――。
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[文:サカノワ編集グループ]