関根貴大がドイツで踏み出した小さく、大きな一歩。「どん底」に叩き落とされた日
関根にしかない「個性」を、シャンツァーに見せつけたい。
確かに関根が語るように、自身のストロングポイントを発揮できる状況を作り出したい。そのためには味方を生かしたり、味方に生かされたりする関係性を深めて、監督やコーチとも簡単な意見を交わせるようになっていきたい。22歳と若く、人当たりもよく、環境への適応力があるのは強み。新人から浦和でチャンスを掴んでいったように、関根にしかない「個性」を、シャンツァーに見せつけたい。
ブンデスリーガ2部のインゴルシュタットは対戦が一巡した18節を終え、8勝4分6敗の昇格戦線の4位につける。ただ得点の少なく攻撃面に課題を抱えている。そこにチャンスはありそうだ。サイドからドリブルで仕掛けて、数的優位を作り出す。思い切った関根の仕掛けから、今度こそきっかけを掴みたい。
インゴルシュタットは現在、ポルトガルで合宿中だ。10日に合宿の締め括りとして現地で2試合の練習試合を行ない、帰国後の17日にユニオン・ベルリンと練習試合を予定。そして23日のホームでのサンドハウゼン戦で、リーグ再開を迎える。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI