ドイツ代表元エースのミュラーが夫婦で東京五輪に参戦か。妻は馬術の選手
アリアンツ・アレーナで飾られたトーマス・ミュラー(左)の写真。隣はアリエン・ロッベン。(C)SAKANOWA
オーバーエイジ候補の一人。EUROと同時期に開催のため、A代表レーヴ監督とU-23代表クンツ監督が協議。
ブンデスリーガ公式サイトはこのほど、ドイツ代表のヨアヒム・レーヴ監督と東京オリンピック代表にあたるドイツU-21代表のステファン・クンツ監督が昨年末、2020年の夏にEURO(ヨーロッパ選手権)と東京オリンピックが開催されることについて、話し合いの場を持ったというレポートを掲載した。
その席では、一人の選手が両方の大会には出ないこと、五輪世代であっても従来通りA代表が優先されることなどを確認し合ったという。そのうえで、レーヴ監督が東京五輪へのオーバーエイジでの参戦に興味を示しているバイエルン・ミュンヘンの元ドイツ代表FWトーマス・ミュラーについて、「ミュラーは2020年のオリンピックチームのスカッドに加わることができる」と語ったという(昨年3月、同年で30歳になるミュラーら3選手について、レーヴ監督は今後、ドイツA代表には招集しないと明言していた)。
また、ミュラーの妻であるリザ・ミュラーさんは馬術での東京五輪代表を視野に入れている。つまり、夫婦での東京五輪参戦というプランも浮上する。
ただ、その点についてミュラーはドイツメディア『シュポルト1』で、次のように語っている。
「(夫婦での五輪出場について)クールなアイデアですね。ただ2020年、私たち夫婦にとって、それが最大の目的になるというわけではありません。私はまずあと5か月あるバイエルンでの大きな目標達成のために戦うことしか考えていませんし、妻も他の大会を目指していて、オリンピックははるか遠い話です。ただ、それを夢見ることもまた、クールなことですね」
そのようにミュラー自身も、夫婦での五輪参加も、もしもチャンスがあれば……というスタンスである。
ドイツサッカー連盟(DFB)でドイツ代表のチームマネジャーを務める元ドイツ代表FWオリバー・ビアホフは次のように語る。
「オリンピックにオーバーエイジの選手を連れていくことは興味深いこと。彼らのクオリティと経験が生きる機会。ステファン(クルツ)には、(オーバーエイジ3人枠について)フルに活用して良い、と伝えていますし、トーマス・ミュラーはその候補の一人です。トーマスは世界的に有名な選手であり、ステファンはその案について考えるべきでしょう」
そのように国際Aマッチ100試合・38ゴールを決めたドイツ代表の元エースストライカーを”推薦”している。
ドイツ代表のオーバーエイジに関しては、2017年からJリーグのヴィッセル神戸でプレーしてきた34歳のルーカス・ポドルスキも意欲を示している。ワールドカップ戦士が揃って選ばれるのか、ミュラーとポドルスキが競う形になるのかも注目点に。
クンツ監督はまず23歳以下でチームを組んでいき、「パズルのように」足りないところをオーバーエイジで補う考えを示している。
いよいよオリンピックイヤーがスタート――。東京五輪に向けて少しずつ、各国も動きを見せ始めてきた。
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[文:サカノワ編集グループ]