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奈良竜樹の西村拓真への危険タックル、OFRが実施されなかった背景とは?家本氏が見解、一発レッドが妥当だが…

西村拓真。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

イエローカードも提示なし。その時点で、VARがOFRを進言すべきだった。

[J1 29節] 横浜FM 1-0 福岡/2022年9月10日19:03/日産スタジアム

 J1リーグ29節、横浜F・マリノス対アビスパ福岡戦、横浜FMの日本代表FW西村拓真の軸足である左足に奈良竜樹の危険なタックルが入ったものの、奈良に対しイエローカードも提示されず、主審が映像を確認するOFR(オン・フィールド・レフェリー)も実施されなかった。西村は13分にアンデルソン・ロペスのゴールをアシストしたが、20分過ぎからプレー続行できず。担架で運ばれて、24分、藤田譲瑠チマと交代した。このシーンがDAZNの『Jリーグジャッジリプレイ』で扱われ、元FIFA国際審判の家本政明氏が解説するとともに自身の見解を示した。

 まず、このファウルは、レッドカードが妥当であったことは明らか。ただ、スライディングタックルなどと異なり、主審がDFによるインパクトの瞬間を見定めることが難しかったということだ。また、すぐ次のプレーに目を移し、そのファウルの像が弱まってしまったと見られるという。

 しかし、むしろこうした場面のためにこそ、VAR(ビデオ・アシスタント・れレフェリー)がスタンバイしているわけだ。なぜ、VARは主審にOFRを進言しなかったのか。

 家本氏は、レッドカードが出されるかどうかのちょうどボーダーゾーンであったと自身の考えを示し(一方、軸足へのタックルのほうが危険であるはずだという意見もあるが)、主審とVARを含めたレフェリーチームが、VAR介入の原則である“明らかなレッドカード”に該当しないと判断。VARは主審の判断を尊重し、OFRを進言しなかったと見られる。

VARはこのシーンを見た瞬間、ゾッとしたと思います。しかし、やりとりは分かりませんが、100パーセント・レッドカードであると認識しにくいというレフェリーチームの判断で、主審にリコメンドしなかったという判断だったと思います。ただ一回確認すべきだったと思います」

 ただ、イエローカードも提示されなかった。ということは、このファウルそのものを確認できていなかった可能性もある。同番組に出演したタレントの平畠啓史氏は、「VARのある意義として、こうなると、せっかくVARがあるのに、となってしまう。『明白(な主審の判定の間違い、見逃し)』の幅をもっと持ってもいいと思います。上手く活用できれば」と、主審の判断を“リスペクト”しすぎる傾向にコメントした。

 横浜FMによると、西村はこのタックルにより、左足関節外側靱帯損傷で全治まで約4週から6週間と診断された。東アジアE-1選手権で日本代表デビューを果たして活躍し、これまでJ1リーグ在籍の日本人選手2位となる9得点を記録。しかしこのケガで、少なからず可能性のあった日本代表9月シリーズへの参戦ができなくなった。

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