FWタリクが湘南を選んだ理由「ノルウェー代表のスタッフとも話し合った」
湘南に加入したノルウェー代表FWタリク。(C)SAKANOWA
ノルウェー代表10ゴール、昨季スウェーデンで11ゴールを記録。「僕はチームプレーヤー。チームを助けることを考えたプレーを特長としている」
湘南ベルマーレにノルウェー代表FWタリクが加入した。昨年までスウェーデンのAIKソルナでプレーしてきた31歳のアタッカーが、ハードワークとシームレスな切り替えをチームの武器とする「湘南スタイル」に必要とされ、オファーから短い時間で”日本行き”を決断したという。
タリクは自身のことを「チームプレーヤー」と言い、チームを助けるためにあらゆることを尽くすとファンに約束する。
31歳のアタッカーは1月11日の新体制発表記者会見のあと、湘南移籍を決めた背景を語るとともに、湘南での活躍をノルウェー代表につなげたいと意欲を示した。
まず、湘南からのオファーが届くと、妻に相談をしたそうだ。
「(湘南から)話が来ていると聞いて、すぐに妻と相談をしました。僕たちはちょっとしたアドベンチャー(冒険)が好きで、まったく未知でもある日本でプレーすることに、むしろ躊躇う理由はありませんでした。もちろんサッカーの面も大切です。日本は間違いなくアジアで一番。それも決断した理由の一つでした」
湘南の第一印象は、「来て間もないけれど、少しトレーニングに参加して、環境もいろいろ整っていると感じました。何より湘南のこのエリアはそこまで騒がしくないので、それは私にとってちょうどいいと感じています」と、環境にも順応できそうだと感じている。
ノルウェー代表では60試合・10ゴール、そして2019シーズンのAIKソルナでは27試合・11ゴールを決めている。まだまだ進化を遂げているなかで、日本での戦いを選択した。
「僕はチームプレーヤー。チームを助けることを考えたプレーを特長としています。そのなかでゴールやアシストができればいい。まずはチームを助けること。そのうえでインパクトを与えていきたいです」
ノルウェー代表にコンスタントに選ばれること。それも目標の一つだ。
「日本へ来る前、ノルウェー代表のコーチとも話し合いました。日本はどうだろうかと聞くと、とてもレベルの高いところだと言ってくれました。それにこれまで、中国やKリーグでもプレーしていたノルウェー代表の選手もいました。もちろんノルウェー代表でプレーすることも目標の一つです。ベルマーレで活躍することが、代表にもつながるのは間違いありません」
明るく真面目で頼もしく、湘南スタイルとしっかりフィットしそうなイメージが浮かぶ。昨年は逆風の強かった湘南だが、タリクがハマれば、間違いなく強烈な追い風をもたらすはずだ。ノルウェー代表で10番をつけた男が2020年、湘南の前線に立ってけん引する。
プロフィール タリク・エルユヌシ(Tarik Elyounoussi) 登録名 タリク。FW。1988年2月23日生まれ、モロッコとノルウェーの国籍を持つ。31歳。172センチ・66キロ。
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[取材・文:塚越 始]