【浦和】大槻監督が示した当面のビジョン”3月まで9連戦”を総力で突き進む
浦和の大槻毅監督(2019年2月撮影)。(C)SAKANOWA
「まず一番良い状態の選手を見極めて、頑張ってもらいたい」
[ルヴァン杯 1節] 浦和 – 仙台/2020年2月16日14:00/埼玉スタジアム
浦和レッズは2月13日、大原サッカー場で多くのサポーターが見守るなかで公開練習を実施した。14日と15日は非公開練習となり、16日、2020シーズンの公式戦初戦となるルヴァンカップのグループステージ1節のベガルタ仙台戦をホームで迎える。
13日の練習後、大槻監督による仙台戦に向けた記者会見で行われた。シーズン開始から初めてチームを率いることになる指揮官は、「楽しみが大きいです。選手が一生懸命やってくれていることを、どのように表現にさせてあげられるか楽しみにしています」と期待を寄せた。
2020シーズンは、東京オリンピックの開催期間にJリーグが中断され、また3月に国際インターナショナルマッチデーが組まれているため、夏までリーグとルヴァンカップによる過密日程が続く。
そうしたなかで当面はどのような戦い方をするのか? そう質問を受けた大槻毅監督は、次のように語った。
「五輪まで多くて(ルヴァンカップのGS突破を果たした場合など)30試合ぐらいあります。そういった意味で例年より、夏前までの試合が多く、日程上、少し詰まっている感じを受けます。3月にはインターナショナルマッチウィークもあります。上手くそこを考えてやっていきたいです」
「(リーグとルヴァンカップでチームを)分けるとか分けないとか、選手の状況にもよりますし、今は決めていません。まず一番良い状態の選手を見極めて、頑張ってもらいたいと思っています」
まず仙台戦。どうやら考えられるのは、21日のJ1リーグ開幕戦(アウェーでの湘南ベルマーレ戦)をも見据えて、基本的には現時点でのベストと言える顔触れを先発に並べることになりそうだ。そのなかで、この段階でテストできること、見ておきたいことに大槻監督なりに着手するという感じになるか。
そして、まず3月の国際Aマッチ期間までの9連戦、チームの総力を活用して突っ走る、ということにそうだ。もしかすると、ルヴァンカップのグループステージ2節からは、メンバーを大幅に変えてくることもあるかもしれないか?
もちろん、仙台戦で思い切った選手抜擢もあり得る。練習から好アピールを続ける、期待の新人MF武田英寿、高校3年生ながらトップに帯同する17歳のU-20日本代表GK鈴木彩艶、大分トリニータから復帰した伊藤涼太郎……チームを突き上げる彼らがベンチ入りするのか、あるいは先発もあるのか。その起用法も注目点になる。
「キャンプからは継続してやってきたことを、仙台さんと対戦するからと言って大きく変えることはありません。(非公開練習にする)2日間で何か急に付け焼き刃でやるつもりはありません。継続して取り組み、もちろん勝利を求めます。その後も継続して成長していくことを目指していかないといけないので、しっかりと今までやってきたことをやりたいという気持ちが強いです」
ルヴァンカップからシーズンに突入するため、ホームで”開幕”を迎える形になった。木山隆之新監督が就任した仙台戦へ、まずは時間をかけて取り組んできた「4-4-2」をぶつける。
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[取材・文:塚越始]