リーグ初先発の南野は45分で交代。クロップが「良かった」と称賛した理由は?リバプール再開初戦ドロー、優勝決定持ち越し
南野拓実。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
エバートンとのマージーサイドダービー。前半の走行距離はチームトップ、交代は「パフォーマンスには関係ない」。
[プレミアリーグ 30節] エバートン0 –0 リバプール/2020年6月21日/グディソン・パーク
新型コロナウイルスによって中断していたイングランド・プレミアリーグが再開を迎え、首位のリバプールFCがアウェーで12位のエバートンとの『マージーサイドダービー』に臨み、スコアレスドローに終わった。日本代表FW南野拓実はリーグ初先発を果たし前半45分間プレーした。
南野はケガによってベンチスタートとなったモハメド・サラーに代わり、4-3-3の右ウイングでスタメン出場を果たした。レッズの18番はチーム最初のシュートを放ったり、ボール奪取からカウンターの起点を作ったり、さらにはセンターフォワードのロベルト・フィルミーノとのワンタッチパスで局面を変えたりするなど、一定のパフォーマンスを示した。しかし後半開始からオックスレイド・チェンバレンと交代しピッチを退いた。
試合はリバプールは後半にディボック・オリギ、ジニ・ワイナルダムを投入したもののゴールを決められず、むしろエバートンの素早いカウンターからチャンスを作られた。それでもリバプールのGKアリソンが再三にわたって好セーブを見せるなどピンチを凌いだ。
最後はスコアレスドローで決着。リバプールはライバル相手にダブル(2勝)達成はならず。30年ぶりのリーグ制覇決定は次節以降に持ち越しとなった。
リバプールのユルゲン・クロップ監督は試合後のインタビューで「南野の交代はパフォーマンスとは一切関係ない」と話し、次のように説明した。
「試合前から選手が疲れるの待って交代するのではなく、早めに交代選手を入れたいというプランを持っていました。ルールが代わり、まず与えられた5人の交代枠を使いたかったからです。タキ(南野の愛称)は試合開始時は難しい展開でしたが、そこからは存在感を示して、良いプレーをしたと思います。南野の交代は彼のパフォーマンスとは一切関係ありません」
南野のパフォーマンスは決して悪くはなく、約3か月ぶりの公式戦とあって、早めにカードを切っていくプランだったと明かした。
爆発的なスピードを持つサラーの代役を務めるのは少々難しかったかもしれない南野だが、前半45分で5.8キロの走行距離を記録。これはチーム内でトップの数字だった。
クロップ監督が実際に南野のパフォーマンスをどのように評価しているのか。また、初スタメンの機会を与えたことで、日本代表アタッカーにポジティブな変化も期待しているはずだ。
南野はリーグ通算4試合目の出場。次節リバプールはプレミアリーグ27勝2分1敗(66得点・21失点)の勝点83で1位。次節は現地時間6月24日(日本時間25日4:15開始)、ホームでクリスタル・パレスと対戦する。
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[文:サカノワ編集グループ]