得点はなくてもクロップが最終節の南野拓実を高評価「全てが良かった」「我々が求めていたものを見せた」
南野拓実。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
その野心に手応え、来季に向けて「心配していない」。
[プレミアリーグ 38節]ニューカッスル 1-3 リバプール/2020年7月26日/セント・ジェームズ・パーク
リバプールFCのユルゲン・クロップ監督が、イングランド・プレミアリーグの最終戦となったニューカッスル・ユナイテッドFC戦後の記者会見で、今シーズン2度目の先発起用で後半64分までプレーした日本代表FW南野拓実について「全てが良かった」と賞賛の声を送った。
リーグ戦では3試合連続の出場となったレッズの18番は左ウイングとしてリバプールの攻撃をけん引。左サイドからドリブルで仕掛け、ミドルレンジからのシュートも積極的に放った。あわやゴールかと思われたシーンもあったが、相手ゴールキーパーの好セーブに阻まれ、プレミアリーグ初ゴールとはならなかった。
試合はリバプールがヴィルジル・ファンダイク、ディボック・オリギ、サディオ・マネのゴールにより3-1で勝利し、有終の美を飾っている。
リバプールのユルゲン・クロップ監督は南野のパフォーマンスについて、「全てが良かった」と褒めた。
「全てが良かったです。ほとんど問題はなかったと言っていいでしょう。タキ(南野の愛称)はリバプールで活躍するのにピッタリな考えを持っています。今のところ彼は幸せでしょうし、野心が大きく、時間的にもっとプレーしたいと思うでしょう。ですが、時間が必要です。
時間が必要なのはスカッド全員に言えることですが、タキと他のメンバーで違うのは夏のプレシーズンを挟んでいるかどうかです。マネもサラーも加入して夏のプレシーズンがありましたが、タキはそうではありませんでした。彼は冬に加入してすぐプレーしなければいけない状況でした。だからチームに順応するのは簡単ではないと言っているのです」
南野はリーグ10試合に出場しゴール、アシストを一つも記録できなかった。このことについて質問を受けたクロップ監督は「全く心配していない」と擁護した。
「全く心配していないです。タキは全てに慣れようとしています。我々のプレースタイル、特に前線で3年間積み上げてきたものに関してです。タキには時間が必要です。私は今日の南野が好きです。ライン間でポジションを取っていた彼は活発的でしたし、ボールを失ってからもすぐにプレスをかける準備をしていました。これこそが我々が南野に求めていたものです。」
今は時間が必要で、ゴールに関しては全く心配しておらず、むしろ得点以外での南野の貢献度を高く評価していた。
プレミアリーグでのシーズン全日程終えた南野は、リーグ戦10試合(242分)に出場。ゴールとアシストはできなかった。だが、リバプールのスタイルに順応し、勝負となる2シーズン目。どこまで南野がチームに貢献できるか期待が高まる。なお来シーズン、プレミアリーグの開幕は9月12日と発表されている。
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[文:サカノワ編集グループ]