武藤嘉紀がエイバル移籍で「合意」、指揮官から“贈る言葉”。1年間レンタル、買取オプションなし
武藤嘉紀。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
ニューカッスルでは2年で1得点。現地14日正午過ぎ、「24時間以内に契約へ」。
イングランド・プレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッドFCの日本代表FW武藤嘉紀が、スペイン1部リーグのSDエイバルに期限付き移籍することで合意したと、イギリス、スペイン、ドイツのメディアが一斉に報じた。『スカイ』によると武藤は現地14日正午過ぎの段階で、「24時間以内」にスペイン入りしてサインすると伝えている。乾貴士との日本代表アタッカーコンビで、7シーズン連続の1部リーグ残留を目指すことになりそうだ。
ニューカッスルのスティーブ・ブルース監督はこうした報道が出る直前、武藤について「ゲームに関与できない今の状況は彼のためにならない」と移籍を容認する発言をしていた。
武藤は2018年8月、ドイツ・ブンデスリーガのFSVマインツから900万ポンド(約11億円)の移籍金でニューカッスルに加入した。しかしプレミアリーグでは2シーズンで、25試合に出場し、わずか1ゴールしか決められずにいた。
チームは9月7日、実質2部リーグのチャンピォンシップのAFCボーンマスからカラム・ウィルソンを2000万ポンド(約28億2200万円)の移籍金で獲得し、武藤のチーム内での序列はより下がっていた。実際、リーグ開幕となった9月12日のウェストハム・ユナイテッドFC戦(〇2-0)、武藤はメンバー外だった。
ニューカッスルのブルース監督は次のように、武藤に対し“エール”を送っていた。
「ヨシ(武藤嘉紀)は素晴らしい若者です。ニューカッスルでは上手くいきませんでしたが、真のプロフェッショナルです。彼はどこか別のクラブでプレーする必要があります。ゲームに関与できないのは彼のためにならず、決していい状況ではありませんでした」
ただ武藤はニューカッスルと2022年6月まで契約を結んでいるため、シーズンオフに再び去就が注目されそうである。
マインツの3シーズンではリーグ通算66試合・20得点を奪っていてドイツ復帰説も浮上していた。そうしたなかで選んだスペインの舞台。武藤が欧州主要リーグ3か国目での挑戦を、間もなく開始する。
[文:サカノワ編集グループ]