明本考浩への大島僚太の危険なチャージはDOGSOでは?明らかな反則だが、結果的には“ノーファウル”に│FUJI FILM SUPER CUP 浦和 2-0 川崎
浦和の明本考浩。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
アドバンテージが優先されたようだが――。
[FUJI FILM SUPER CUP] 川崎 0-2 浦和/2022年2月12日13:35/日産スタジアム
Jリーグ開幕を告げる「FUJI FILM SUPER CUP 2022」、浦和レッズが江坂任の2ゴールで川崎フロンターレに2-0の勝利を収めた。J1リーグは2月18日の川崎対FC東京戦で開幕を迎える。浦和は19日のアウェーでの京都サンガF.C.戦が初陣となる。
この試合の75分、“疑惑の判定”があり、一時、スタジアム全体が騒然とした雰囲気に包まれた。試合を終えたあともSNSで大きな議論となっている。
1-0でリードしている浦和がカウンターを発動。2トップの一角で先発していた明本考浩が中央左の背後のスペースを突く。この動き出しを感じ取っていたボランチ大島僚太が対応に回り、あとはGKチョン・ソンリョンと1対1に――という局面になりかける。するとそこで大島は明本の右腕あたりを背後から引っ張る。
明本は完全にバランスを崩したものの、それに耐えて前進を試みる。ただその危険なチャージによってスピードが落ちたこともあり、後方から来た車屋紳太郎にブロックされて、左サイドバックの登里享平にこぼれたボールをクリアされた。
この試合、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が入っているので交信しているはずだが、主審は試合を止めることはなかった。
結局、俯瞰すると明らかなファウルで、決定機阻止のDOGSOにあたるように見えた。が、主審はプレーを続行させた明本のアドバンテージを優先させたようで、“ノーファウル”となったようだ。
最後は説明を聞いてもなかなか納得のいかない柴戸海を酒井宏樹が制するようにして、浦和の選手もそれぞれのポジションへ。試合はスローインで再開された。
近年のJリーグは、激しいプレーを推奨している。しかし、ファウルを受けてもプレーを続けなければいけない――という、ややおかしな傾向が顕著になってきてもいる。
今回もその一例に挙げられると言える。特に外国籍選手をはじめ大柄な選手が背後からファウルを受けても、それが“激しく推奨されるプレー”として流されるのが“当たり前”となりつつあることに、困惑しているという話も耳にする。
今回どのような理由で、プレーは流されたのか。果たして妥当だったのか。そのあたりは開幕に向けて、日本サッカー協会(JFA)審判部から明確なスタンダード(基準)が示されることになるだろう。
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[文:サカノワ編集グループ]