【長崎】カリーレ新監督が元名古屋ジョーの補強を希望「可能性はあり、話し合っている」
名古屋でプレーするFWジョー。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
J1得点王にも輝いた元セレソンストライカー、しかし金銭問題でグランパスと係争に。
V・ファーレン長崎の新指揮官に就任したファビオ・カリーレ監督(Fábio Carille)が、かつて名古屋グランパスで活躍した元ブラジル代表FWジョー(Jô)の補強を希望している。現地ラジオにSCコリンチャンス・パウリスタを緊急退団したジョーとともに登場し、その可能性について、長崎と話し合っていると明かした。コリンチャンスの情報を扱うメディア『メウ・ティモン』が6月13日に報じた。
負傷離脱していたジョーだが、治療のあとコリンチャンスの試合中に友人の誕生日パーティーに参加していた動画がSNSで拡散。クラブはこの事態を重くみて、双方による話し合いの結果、退団が決定した(ジョーから退団を申し出たという報道もある)。
ブラジル代表で20試合・5得点、また名古屋では2018年にJ1リーグ得点王に輝くなど、ストライカーとしての才覚は抜群である。
しかしピッチ外では様々なトラブルを起こしてきた。名古屋時代には2020年1月のキャンプに参加せず、リハビリ期間中にブラジルへ帰国。すると古巣コリンチャンスとの契約を突然発表した。名古屋はスポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴え、ジョーサイドに3億5000万円の支払いが命じられた。ただジョーサイドは契約自体は認められるべきであると反論していた。
コリンチャンス復帰後には浮気が発覚。一時、失踪し“行方不明”になったことがブラジルで話題となった。
さらに14日には、ジョーが新たな恋人であるモデルの女性を妊娠させたと報じられた。ただ、その女性モデルは「すべて嘘です」として、後日、事実を報告するとしている。
ジョーはカリーレ監督が率いた2017年のコリンチャンス時代、18ゴールを決めてブラジル・セリエA(1部リーグ)優勝に貢献している。そしてこのほど就任が決定した長崎での“タッグ復活”を希望しているというのだ。
ジョーはフリートランスファーで、移籍金をかけずに獲得が可能になった。するとカリーレ監督は次のようにラジオ番組で語ったという。
「私は誠実に考えています。ここからがスタートです。移籍ウインドウは7月15日に開くので、その可能性(ジョーの獲得)について、クラブと話し合いました。(ジョーは)日本で成功を収め、尊敬の念を抱いています。残されたシーズン、私の仕事は2018年以来となる昇格であり、そのための補強も必要です」
果たして名古屋との問題はクリアになっているのか。ジョー個人のみならず取り巻く環境が問題の種を蒔いてきているのも分かる。
名古屋時代のジョーは確かにプロフェッショナルで、紳士的な一面を見せていた。ただしすでに35歳になるだけにリスクはあり、一方で一発逆転の可能性も秘める。長崎はこのストライカーに再起のチャンスを与えるのだろうか!?
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