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2030年W杯開催地、招致規定は来年発表。日本代表も参戦可能、「ワールドシリーズ」を遇数年に開催へ│FIFA理事会の詳細レポート

カタールW杯、スペインに勝利を収め、歓喜する日本代表の選手たち。(Photo by Clive Mason/Getty Images)

オリンピック女子は、12→16チームに拡大へ。

 国際サッカー連盟(FIFA)は12月16日、カタールのドーハで理事会を開き、今後開催される主要な男女の国際大会についての具体的な開催案などを承認した。

 FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は、カタールW杯について「史上最高」と称賛。「平和と友情の精神で世界を一つにすることでサッカーの持つ独自の結束力が強まった」とコメントした。

 2022年のFIFA収益が予算より10億ドル多い75億ドル(約約1兆253億円)に達し、2023年から2026年までの予算案が承認された。新たな予算では、収益が110億ドル(約1兆5000億円)になり、そのうちサッカー投資に割り当てられるのは97億ドル(約1兆3261億円)と大幅に増額される。

 そのうち、グローバルサッカー開発担当チーフのアーセン・ベンゲル氏が主導するタレント・ディベロップメントスキーム(TDS)の取り組みに、2023年から2026年の運用期間をカバーする2億ドル(約273億円)の専用資金割り当てを承認した。

 ◎国際試合の日程と大会の承認

 男女サッカーの国際試合の日程といくつかの重要な戦略的原則が承認された。

 男子サッカーでは、(当初2021年に予定されていた24チームによる大会の延期に伴い)32チームによる「FIFAクラブワールドカップ」が2025年6月に始まり、4年ごとに開催することを決めた。2025年時点の国際試合の日程を鑑み、現行案の9月と10月の2回に分けての開催に代わり、9月下旬から10月上旬に4試合を行う。延長期間は1回設けられる。その他の期間(11月、3月、6月)は変更しない案が採択された。

 さらに、異なる連盟のチームが互いに対戦する機会を増やすため、FIFAは親善試合「FIFAワールドシリーズ」を立ち上げ、偶数年の3月に開催する予定だ。

 そして2030年の「FIFAワールドカップ」開催地は、2024年に決定する予定となった。来年早々には招致規定が発表される。

 女子サッカーについては、2025年までは現行の国際試合の日程を維持。2027年と2031年の「FIFA女子ワールドカップ」の開催地は、それぞれ2024年と2025年に決定される。

 また、「FIFA女子クラブワールドカップ」、「FIFAフットサル女子ワールドカップ」の新設、オリンピック女子サッカー競技の12チームから16チームへの拡大も承認された。

 これらの原則には、男女17歳以下の年次大会の拡充を含むFIFAのユーストーナメントの改定案も含まれている。新しい国際試合の日程の詳細を決定する際、選手の健康と幸福を最優先に十分な配慮がなされるものとする。

 上記の重要な戦略的原則は全て、今後数か月のうちに関連するステークホルダーと協議の上、詳細が決まる。

◎FIFA大会の開催地はモロッコ、アラブ首長国連邦、セーシェルに決定

 FIFA理事会はまた、2023年2月1日から11日まで開催される「FIFAクラブワールドカップ2022」の開催地として、モロッコサッカー協会を指名した。また「FIFAビーチサッカー・ワールドカップ2023」はアラブ首長国連邦サッカー協会が、同2025年大会はセーシェル・サッカー連盟が開催することも確認された。

◎FIFAサッカーエージェント規程の承認

 またFIFAサッカーエージェント規程が承認された。これにより公平で透明性の高いサッカー移籍システムの確立に向けて大きく前進することが期待される。

 この規程は、サッカーエージェントとその顧客に対し、ライセンス制度の義務化、利益相反を避けるための多重代理人の禁止、手数料の上限導入などの基本的なサービス基準の導入を目指すもの。その目的は、契約上の安定性を高め、移籍システムの健全性を守り、財務の透明性を向上させること。

◎FIFA倫理規定および規律規定の改定

 FIFA理事会は、あらゆる形態の性別やその他に基づくあらゆる種類の暴力に対するFIFAのゼロ・トレランス(非寛容)政策の一環として、今後、あらゆる形態の性的虐待、ハラスメント、搾取が訴追の制限期間の対象とならないよう、FIFA倫理規定を改正することに合意した。

 差別の被害者の保護や試合操作に対するFIFAの闘いを強化し、特定の懲戒事項の調査を独立した不正防止の専門家に委ねる。FIFA懲戒委員会の権限範囲を拡大するため、FIFA規律規程に重要な改正を行った。

◎任期制の明確化

 FIFA理事会は2016年から2019年の期間、1期目を終えようとしている現FIFA会長の任期としてカウントされないというガバナンス・監査・コンプライアンス委員会の見解に全会一致で同意することを確認した。

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