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【パリ五輪】体操19歳 宮田笙子「辞退」処分は妥当?厳しい!? 未成年の飲酒・喫煙は大人に罰則、こうした時こそ少年法の精神が大切では…

(C)SAKANOWA

一発レッドカードは重すぎる…守りたいのは協会の体面!?

 公益財団法人日本体操協会は7月19日、体操競技のパリ・オリンピックへの出場を決めていた19歳の宮田笙子(Shoko MIYATA)が20歳以上で認められる喫煙と飲酒をしていたとして、本人との話し合いにより五輪への出場を「辞退」することを決めた。しかし喫煙・飲酒は違法行為であるが、藤田直志会長ら協会役員がやや一方的に五輪という夢舞台の切符を返上させたのではないかと、この重い”処分”に賛否の議論が起きている。

 こうした宮田の行為は五輪を前に、内部告発で発覚したという。すでにモナコで合宿を行っていた本人が認めたことで帰国させ、事情聴取を実施。話し合いの末、五輪参加を「辞退」することが決まったという。順天堂大学2年生の宮田は9月に20歳になるところだったが、喫煙は6月下旬から7月上旬にしていたとされ、都内でのナショナルトレーニングセンターにも酒を持ち込んでいたという。

 しかも、ケガなどでの選手入れ替えではないため、パリ五輪での補欠選手の繰り上げもないということだ。

 今回の処分は様々な賛否両方の意見が出ている。日本オリンピック委員会(JOC)は、選手に対し法令遵守を掲げている。ただし未成年者の飲酒・喫煙は違法ではあるが、法律により罰せられるのは販売した側、保護者であると定められている。SNS上では弁護士ドットコムニュース(@bengo4topics)が「飲酒と喫煙だけをもって代表辞退にまでなると行き過ぎている印象はあります。一般的に戒告で終わることが多いと思います」と指摘している。こうした時こそ、まだまだ分別の付かない未成年を守るべきという少年法の精神が尊重されるべきではないか……との声も挙がっている。

 協会役員の立場では、五輪という巨大なイベントとあって、スポンサーなどへの配慮もあり早急に「出場辞退」に踏み切ったことになる。逆に立場が弱い19歳に対し、同協会の行動規範(20歳以上でも原則喫煙を認めない)などによって、五輪出場の選択肢をそもそも与えなかった感はある。宮田サイドに考慮する余地(法的な専門家の意見を請いたいなど)を与えなかった対応は、問題視される可能性がある。

 もちろんルールのもとで成立する世界だが、清廉潔白な者しかスポーツをしていないというのはあまりに幻想と言える。加えて、ちょうど飲酒が容認される19歳から20歳になる大学2年生であり、これが男子だったら果たしてどうだったか。

 エースと言われていただけに、今回は一発レッドカードではなく警告で済ませ、五輪を経ての反省や奉仕作業などで十分ではないか。そんな意見も出ているが、果たして……。

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