【鹿島】ボランチ知念慶、鬼木監督からの“要求”は? 柴崎岳とのコンビで浮かんだ水戸戦での課題とは
鹿島の知念慶。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA
「攻撃はいいシーンもありましたが、守備の時…」
[PSM]水戸 1–1 鹿島/2025年2月1日14:00/ケーズデンキスタジアム水戸
Jリーグ・プレシーズンマッチ(PSM)『いばらきサッカーフェスティバル2025』鹿島アントラーズは水戸ホーリーホックとの一戦、オウンゴールで先制点を与えたものの、濃野公人のシュートに田川亨介が合わせた同点弾により1-1で引き分けた。
今季就任した鬼木達監督は4-4-2を継承し、2ボランチには昨季途中から起用されてきた柴崎岳&知念慶を起用した。
知念は鬼木監督が率いた川崎フロンターレ時代、ストライカーとして起用されていた。ただ鹿島ではこのまま引き続き、昨季ランコ・ポポヴィッチ元監督に見出された、その群を抜くボール奪取力により中盤で使われる。
川崎ではある意味、テクニックが重視されたポジションでもある。鬼木監督もまたアントラーズのカラーのなかで、自身の理想を組み入れようと、今はバランスなど模索している段階でもあるようだ。
鹿島は後半に昨季好調時に見せたような縦への鋭く強度の高いプレスからゴール前に繰り出しシーンを作り出していった。ただ、なかなか連係からチャンスを作り出せなかった。加えて水戸のロングボールやサイドへの展開に後手を踏む感じでもあった。
知念は試合後、次のように課題を挙げた。
「攻撃はいいシーンもありましたが、守備の時のちょっと距離間は修正が必要だと感じました。オニさん(鬼木監督)からも、『もっと攻撃に絡んでいけ』と言われていたので、そこを意識しすぎて、前へ絡みに行った時、(柴崎)岳くんとそのあたりを見れていなかったと思います。また、ロングボールを蹴ってきた時、セカンドボールを拾われるスペースがあり、ボールを持てない時間は前へ行きすぎて、空いたスペースにボールがこぼれた時に拾えない時がありました」
どちらかと言うと、知念が高い位置からプレスをかけに行き、柴崎はやや下がり目からゲームをコントロールしようとしていた印象を受けた。この日先発した両サイドのMFが田川亨介、荒木遼太郎と攻撃的だったこともあり、彼らが出て行ったスペースにも気を配らなければいけないという仕事も担った(後半途中から、プレス強度の高い師岡柊生、全体を俯瞰できる樋口雄太が入ると、バランスも比較的改善された)。
鬼木監督は開幕に向けて、チーム全体としての修正、改善、積み上げを「一段、二段、三段と上げていきたい」と課題を上げていた。
知念も「攻撃に絡んで行くタイミング、その際のバランスはもっと意識しないと、ショートカウンターを食らうかなと。そういうシーンがかなり多かったです」と気を引き締めていた。
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