【鹿島】キャリアハイ15ゴール! 鈴木優磨の冴えた嗅覚「(昌子)源くんは縦に誘導していたが…。正直、駆け引き勝ちかなと」
鈴木優磨。。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA
逆転優勝を狙う町田「点を取るために前に出てきていた。相当、点がほしかった」と、その背後を的確に突く。
[J1 38節]鹿島 3–1 町田/2024年12月6日14:00/県立カシマサッカースタジアム
J1リーグ38節、鹿島アントラーズが師岡柊生、樋口雄太、鈴木優磨のゴールで、FC町田ゼルビアに3-1の勝利を収めて、5位でフィニッシュした。
鈴木は自陣からの縦パスから師岡の先制点を引き出し、前半アディショナルタイムには、元チームメイトである昌子源とのマッチアップを制してシュートを決めてみせた。
町田はかなり高い位置からプレスをかけてきている――。鈴木はその意図の裏を突き、背後を狙う縦パスから効果的なチャンスを作り出していったという。
「相手は優勝の可能性があったので、点を取るために前に出てきていたのかなと。相当、点がほしかったのだと思います。やっていて、そこは感じました。ただ、そうなると、裏が空きやすくなるので、チャンスになると思っていました」
先制点は中盤まで下りた鈴木のパスから背後のスペースを攻略した師岡が決めていせた。そして2-1と1点差にされたあとの45+2分、鈴木が元チームメイトである昌子源とのマッチアップを制して、股を抜くドリブル突破からシュートをねじ込んでみせた。
「(対応にきた昌子)源くんは守備能力が高く、経験もあります。昨年まで一緒に練習していたので、源くんのプレーはよく分かっていました。(1対1の状況で)源くんからしたら、縦に誘導していたのだと思いますが、僕からしたら、縦に行くふりをして股の間を狙いました。正直、駆け引き勝ちかなと」
「上位を争うチームのフォワードだったら、20点は取らないと厳しい」
鈴木は自身キャリアハイとなるリーグ15ゴールを記録した。ただし、エースとしては物足りないという。その数字だからこそ……優勝できなかったと責任も感じていた。
「上位を争うチームのフォワードだったら、20点は取らないと厳しいなと思いますし、もっともっと取れる形があったので、そこはまだまだだと感じます」
来シーズン、体制が変わることが決定的だ。ランコ・ポポヴィッチ前監督と中後雅喜監督のもとで、鈴木優磨は若手とともに切磋琢磨し、チームとして伸びることができたと実感する。上位との差を埋める、あるいは突き抜けるためにも“あと一歩”を埋める作業に努める。
「前日会見で(キャプテンの柴崎)岳くんが言っていましたが、『(優勝の可能性があった3チームとの差は)もう一歩のところまで来ていると思うので、現実にタイトルを掴み取るには、その苦しい試合をものにすることだったり、負け試合を引き分けにできるかだったり、そういうところだと思います。また来年から一からスタートするので、そこを意識しながら戦っていきたいです」
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鈴木のゴールをもたらす力――その最大値をいかに引き出すか。それが2025年、新体制で迎える鹿島の重要なテーマにもなる。