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【鹿島】京都に痛恨3-4敗戦、鬼木監督の記者会見「後半パワーが落ちた時、いろんな部分で中途半端になってしまった」

鹿島の鬼木監督。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA

「記録は途絶えてしまいましたが、ホームゲームをやはり強みに戦っていきたいです」

[J1 9節] 鹿島 3-4 京都/2025年4月6日15:03/県立カシマサッカースタジアム

 J1リーグ9節、鹿島アントラーズは京都サンガF.C.に前半2点先取しながらも、後半3ゴールを奪われて逆転を許した。それでも90+2分に師岡柊生が執念の一撃で3-3と追い付いたものの……。その3分後、ラファエル・エリアスにハットトリック達成となるショットを決められて、3-4で敗れた。鹿島のホーム不敗神話は27試合で止まり、今季初の連敗を喫した。

 鹿島の鬼木達監督は試合後の記者会見で、「この敗戦が全てだと思っています。後半を含め、しっかり送り出す必要があったと思います。選手は特に前半、アグレッシブに戦ってくれました。ただ後半のところで少しパワーが落ちた時、いろんな部分が中途半端になってしまいました。そこは自分の問題(責任)だと思います」と悔しさを噛み締めた。

 この日、荒木遼太郎が開幕の湘南ベルマーレ戦以来となる先発を果たした。絶妙なポジショニングをとり、2トップとも効果的に絡むなど、上々のパフォーマンスを見せた。

 鬼木監督は荒木について、「広島戦では短い時間でしたが、非常にいいフィーリングでした。今日も効果的だろうと、彼を起用しました。前半を含め、際(球際の競り合い)となる部分で、しっかりボールを受けてアクセントになっていました。後半のところで全体のエネルギーが減ってしまったのは残念でしたが、その中で、非常に良くやってくれたと思います」と評価した。

 そして後半途中からバランスを失ってしまった点について、鬼木監督は次の一つひとつ整理していた。

「後半始まる前、もう一度集中しようと選手同士で話もしていました。ただ、実際に試合が始まると、少し緩さが出てしまったところから勢いを与えてしまいました。相手の攻撃のエネルギーが上がっていくことはサブのメンバーを見れば分かっていました。自分含め、そういう話はしていましたが、逆に闘う部分のところばかりで、ボールを動かすところで主導権を握れなくなってしまいました」

 結果的にポイントとなった、3枚替えの狙いは――。

攻守でバランスが崩れ始めていたので、セカンドボールも拾えなくなり、プレッシャーも少しかからなくなり、やや後手を踏んでいたので、90分通して圧力をかけたいという話もしていたなか、エネルギーのある選手を投入しました。ただ、そこで攻撃と守備のバランスと言いますか、ちょっと分かりづらい形になってしまったかなと思います。それを含めて自分のところで強度の部分で勝負したかったものの、エネルギーをかけられませんでした」

 何よりカウンターを狙うのか、ボールを落ち着かせながらもゴールを狙うのか、そのあたりの判断が統一できなかったと、指揮官は敗因を見出していた。

 ついに鹿島のホームでの不敗神話が「27試合」で止まった。鬼木監督は何よりホームで勝てなかった――そのことに悔しさを滲ませた。

「悔しい想いはあります。特にこの敗戦の仕方もあります。サポーターの皆さんもそうですが、誇りを持つなか、選手たちもその期待に応えようとやってくれていました。前半あのエネルギーがありながら、自分たちからチャンスを与えてしまったと、そこは残念です。記録は途絶えてしまいましたが、ホームゲームをやはり強みに戦っていきたいです。自分たちの姿勢次第だと思います。本当に悔しいです」

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 鹿島は首位から3位に順位を落とした。このあとルヴァンカップを含めて3試合連続でアウェーゲームとなる。次戦は4月9日、ルヴァン杯3回戦でレノファ山口と対戦する。